だいたい日刊コミタン! 2013/03/22号

今日の気になるタイトル
3月22日
『三文未来の家庭訪問』(庄司創/講談社/アフタヌーン)
・販売指針は『勇者ヴォグ・ランバ』の時に同じくコミックスのゾーンだけで売らないということ。『勇者ヴォグ・ランバ』は伊藤計劃で『三文未来の家庭訪問』はテッド・チャンか?ランバを伴わず短篇集だけでSFゾーンに出すのも良さそう。

『こたつやみかん』(秋山はる/講談社/アフタヌーン)
・落語好きの高校生たちが落研を作るという王道。「好き」と「やる」の差を描くためのキャラクター配置が上手い!気弱でも落語に熱い素人・うんちく先行の頭でっかち・才色兼備で冷静風の中立者という3人のやり取りを眺めているだけでなんか落語を知ったような気にもなれるウェルメイドなジャンル&部活マンガ。読み切りから連載へのステップアップということを考えると「アフタヌーン」人気は高いようだ。単行本では女性にガッツリ売ってみたい。女性ターゲット、落語といえば『昭和元禄落語心中』とはだいぶ毛色が違うので併売は全くオススメしない。『BUTTER!!』(ヤマシタトモコ)がいい。

『今日のユイコさん』(2)(秀河憲伸/講談社/アフタヌーン)
・売れているが、どの層に売れているかがいまひとつつかめていない。内容的には『ラブロマ』(とよ田みのる)の後継作なので一緒に並べてみるのも良い。

『山賊ダイアリー』(3)(岡本健太郎/講談社/イブニング)
・さすがに3巻ともなると興味を持っている読者以外は離れていきそう。かといってルポマンガにクエストや物語を設定するのは難しい。折角面白い作品なので新しいフックを用意して売り伸ばせるようにしたい。
・マン大効果で上がるかなーと思ったが、やはりノミネートレベルでは実売増加したとは言い難い。結果はいかに。多少なりともメディアに上がったことで、普段マンガを読まなそうな方の問い合わせは微増。40代くらいの男性からの問いあわせは複数回あったため、新刊時のまとめ買いを誘発できればなと。マンガ大賞もマンガ好きにというよりは、マンガ知らない人にという側面がかなり目立つようになってきたので、これくらい特殊な作品のほうが店頭で売りやすい。