月: 2013年10月

『夏の十字架』(ウチヤマユージ/小池書院/コミティア)
・出版社でノーチェックだったが意外にストーリーが面白い。絵柄、装丁で若干伝わりづらくなっているが内容を読ませれば引き込まれる。年末のランキングも考えるが、初出がコミティアなので迷う。

『食の軍師』(3)(泉昌之/日本文芸社/漫画ゴラク)
・前巻でグルメツアーものへの転身を匂わせややコレジャナイ感が漂ってきたのが3巻の実売に影響しないか心配。薀蓄や当たり前への切り込みというところでは『目玉焼きの黄身
いつつぶす？』(1)(おおひなたごう/エンターブレイン/ビーム)や『実在！激ウマ地酒日記』(1)(須賀原洋行/講談社/イブニング)あたりと併売でしょうか。
・ところで「酒楽」のおかわりのほうは・・・。

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『蒼き鋼のアルペジオ』(8)(ArkPerformance/少年画報社/ヤングキングアワーズ)
・艦これとのコラボはアニメに絞った話だったのか・・・？購買層の拡大にはげちょっと物足りない。艦これとのコラボペーパーとかちゃらっと付けてみたらいいのに。

『壬生狼ヤングゼネレーション』(1)(柏葉ヒロ/小学館/やわらかスピリッツ)
・新撰組ものでキャラはやや現代風。やわスピは女性向け作品が元気がある印象。編集の力か？

『ギャル男vs宇宙人』(吉澤潤一/小学館/ビッグコミックスピリッツ)
・金!シャブ!SEX!ラリってる描写が面白すぎて隣が『ウルトラヘブン』(小池桂一/エンターブレイン/ビーム)で決まりなのは間違いない。刷り部数は相当しぶそう。
・もう少し続いてくれても良かったなと思ったが、まぁ単巻で売っていける面白そうなタイトルにはなったかなと。装丁から漂うレトロな雰囲気が本来の客層以外にもウケそうな気はする。ウチが映像メディアも取り扱っていたら、間違いなくアルバトロスコアの配給作品の横に置く。ハリウッドで映画化してほしいマンガNo.1!
・1話読んだ段階では『寄生獣』のようなホラーSFかと思ったが、渋谷的な世界に異物が入り込んでそれが割りと深刻な場合どうするのか的な流れだった。色々な方向に振れそうな設定だったが振る前に終了してしまった。残念。

『天智と天武』(3)(中村真理子/小学館/ビッグコミック)
・予想外に在庫の問い合わせが多い。

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『ラタキアの魔女 笠辺哲短篇集』(笠辺哲/集英社/ジャンプSQ.ほか)
・入荷は少量ながらなんとか。発売後の追加がとれないという点でかなり集英社と相性悪いタイトル。定期的に動く藤子・F・不二雄の緑/赤の短篇集からくっつけてすこしふしぎ棚。九井諒子もいていま盤石な棚。
・『To LOVEる』読んでる客層との乖離が甚だしいが値段的にB6っぽいのでだいぶ売りやすい。SF棚には寄せていきたい。

『γ-ガンマ-』(2)(荻野純/集英社/ジャンプSQ)
・1巻がなかなか調子よく動いてくれたのだが、どうも店舗によって差があるようで・・・。角川や、スクエニなんかが強い店舗だと数字に反映されていたりするのかな？ヒーローの葛藤や自身との対峙なんかの煽りでサラリーマン層に売れていたりする。

『僕に恋するメカニカル』(1)(渡会けいじ/KADOKAWA/ヤングエース)
・前作の後半の配本が散々で、実売を思うように出せなかった悔しい思いがあるので、同じ轍をふまないようにしたい。内容はターミネーターっぽい展開にラブコメをぶち込んだような感じ。なんとなく等身が低くなったので、青年マンガとして前作を捉えていた層の乖離はあるかなーと。後半のアイドル覚醒ルートで売り伸ばしただけに、今作にも同様の燃えを期待してしまうがはたして・・・。

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『スニーキーレッド』(たなと/祥伝社/onBLUE)
・同レーベル他3冊は入荷あったけどこれだけなし！期待株だったが追加取れるか？

『くまみこ』(1)(吉元ますめ/メディアファクトリー/コミックフラッパー)
・「田舎はクソ」とは思い切った帯。
・なかなか良いスタート。幅広い層に売れていて、フラッパーの看板タイトルまで成長していく可能性はあると感じる。拡材から見ても、版元サイドの推しがわかるので、展開必須かと。
・侮っていた。結構動いている。少ない配本を切らしているので何とも言えないが、第2の関くんを狙っているというのは伊達ではなさそう。装丁は以前の見本よりだいぶ良くなっていた。

「イブニング 2013.11.12号」(講談社)
・須賀原洋行「実在ゲキウマ地酒日記」の最終話に衝撃。気安い読み方がしづらくなった。

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『くまみこ』(1)(吉元ますめ/メディアファクトリー/フラッパー)
・フラッパーなので男性諸兄には投げかけつつ女性にも受けそうな内容。動物×癒されではないので『きのこいぬ』(徳間書店)と直接的な快感は違うけどなんとなく横に置きたくなってしまう。笑わせにくるマンガだけどギャグマンガとも違うので左右悩ましい。表紙は淡いのよりもポップなほうに期待。
・基本的に巫女のボケたおしマンガなので、女の子の可愛らしさを推して売っていきたい。バラエティ番組的な流れからのネタが多めなので、中身を見せれば性別問わずな銘柄なのかなと。『干物妹!うまるちゃん』(集英社)の爆発的売れ方に乗せてこういうタイトルもとして提示したい。

『メロポンだし!』(1)(東村アキコ/講談社/モーニング)
・できれば推してる風には置きたくないけど冊数がそれを許さんだろうなぁ。

『カラスヤサトシ』(7)(カラスヤサトシ/講談社/アフタヌーン)
・同時発売が多いので固めて。マンガ界の中で盤石な立ち位置を手に入れたなぁ。

『少年ノート』(6)(鎌谷悠希/講談社/モーニング・ツー)
・いま一番キレッキレのマンガらしい比喩表現。『放浪息子』(志村貴子)とのジュブナイル置きは掘り尽くした感がある。次の掘り方を考えないと。部活群像劇か？

『累』(1)(松浦だるま/講談社/イブニング)
・装丁がなかなか良さげ。作品テーマとか内容の関係なしに表紙買いもあるのでは？と思わせる妖艶な雰囲気がある。パッと見で内容がわかる感じではなさそうなので、試し読みが重要だが、エピソードの抜き出し方が難しそう。できることなら1、2話まとめて読んでほしい。

『実在ゲキウマ地酒日記』(1)(須賀原洋行/講談社/イブニング)
・絵柄のせいで「料理を食べたくなる！」という感じではなく、つまみと日本酒のガイド本と言った感じ。併売はラズウェル細木、泉昌之ラインだろう。
・日本酒うんちく本。お酒を飲んだときのリアクション表現はとりあえず溶けるか宇宙にいくか、ほか数パターン。

『新装版極東学園天国』(3)(4)(日本橋ヨヲコ/講談社/イブニング)
・3巻に収録予定の「Four Handed Performance」城戸と間宮学長の音楽院時代の話は今回描き下ろしなので楽しみ。4巻収録予定の単行本描き下ろしネームがイブニング編集部のお墨付きで急遽本誌掲載された「Singin’ In The Rain」山金とレンの読切も読み応えあり。

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『スニーキーレッド』(たなと/祥伝社/onBLUE)
・初単行本だが担当編集さんのやり込みが保証する売れそう感。同日もヤマシタトモコ、秀良子、松本ミーコハウス、雁須磨子特集の「onBLUE」本誌と完全に整えてきている。ただこの作品についてはBL新路線というところだから一般的にもそれがヒキになるかっていうと分からんところですね。帯は意外なところで・・・？

『三番目の月』(1)(文尾文/ワニブックス/コミックGUM)
・初めて読んだ時の印象は10年代の竹本泉というかなんというか。間が抜けたコマ割りで読ませるSF。Amazonでの紹介文からも雰囲気が伝わるかと思います。

『今日もウチで待ち合わせ』(藤緒あい/小学館/Cheese!)
・さすがに3作品連続で中年男性がメインで出てくると、作家のカラーも定まった感がある。既刊との併売でおっさん作家の新刊出ました！ばりに店頭でアピールしていくつもり。過去2作と比較して、主役がやや3枚目すぎるというか、エロオヤジ設定なのがどう響くか。

『無理矢理ウエディング』 (杉しっぽ/小学館/Sho-Comi増刊)
・話題を読んだ迷作短編「芋けんぴは恋を呼ぶ」を収録。多目に取って話題書に振っても良さそう。

『GOD FINGER 迅』(リボルバー/エンターブレイン/テックジャイアン)
・18禁付いてないが内容に期待。テックのコミックは少ないが粒揃いというか客層が絞られててそこにはヒットするので売りやすい。

『ラララ』(1)(金田一蓮十郎/スクウェア・エニックス/ヤングガンガン)
・酔っ払って気が付いたら結婚してる。みんな気を付けよう。

『サカサマのパテマanother side』(toi8・吉浦康裕/スクウェア・エニックス/ビッグガンガン)
・映画も楽しみだがtoi8さんが好きなのでコミカライズ嬉しす。ただ、線画は読みづらいことと判型がA5なのがちょっと売りづらいか。

『クズの本懐』(2)(横槍メンゴ/スクウェアエニックス/ビッグガンガン)
・タイトルのキャッチーさ、絵柄のよさ、今年の流行などから、かなり数字を残してくれた。10代の未成熟さと代償行為からに抱いてしまう背徳感なんかの描写は重すぎず、幅広く売っていけている。1巻が人物紹介に終始している感もあるので、まだまだ既刊との併売で伸ばしていける。

『ホクサイと飯』(鈴木小波/角川書店/サムライエース)
・女性マンガ家の自炊マンガという最近の風潮と見事一致しているタイトル。『くーねるまるた』と『めしばな刑事タチバナ』の間くらいなんかなぁというイメージ。KADOKAWAなので、配本等が読めないが、入荷が少なく見落としてしまう可能性もあると思うので、搬入時には注意したい。

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『鴨の水かき』(1)(空木哲生/エンターブレイン/ハルタ)
・こっちより『スナップガール』のほうが売れてる。カメラ女子パワーか。

『PiNKS』(倉金篤史/徳間書店/COMICリュウ)
・上記『少年ノート』が抜ける穴にこいつか？なかなか動かぬ。

「gogoバンチ」
・今週ではないけど。創刊号シュリンク済みとはなかなか過激な冒険。

『奥さまGuten Tag!』(1)(カロリン・エックハルト/集英社/となりのヤングジャンプ)
・確保難しすぎ問題。重版かからんかーこれ。

「漫画アクション」
・『姫さま狸の恋算用』水瀬マユ新連載が「アクション」で驚き。やっぱり絵上手いなー。瀬戸ミクモとの相性は良さそう。『ポコと田舎でいっしょ』と『うどんの国の金色毛毬』『有頂天家族』と合わせて大タヌキ祭り開催しましょう！

『ウルトラ・レッド』(1)(野口賢・西村寿行/秋田書店/チャンピオンRED)
・鈴木央にオビ書かせるのはいかがなものかと。復刊してくださいよ。

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『鴨の水かき』(1)(空木哲生/エンターブレイン/ハルタ)
・版元の参照は宮田紘次『ききみみ図鑑』っぽい？
・が、女性に売る。奇跡や偶然、根性だけでは解決しないお仕事マンガ。爽快感はあるが実直なものだけに両脇はなかなか難しい。あまり女性向けでは類を見ないかも。デザイナー業だからか泥臭さは薄い。

ポラリスレーベル創刊(ほるぷ出版)
・「ARIA」というか「花とゆめ」というか・・・決して自店が強いところではないけれども各作品面白く、5冊同時というのも意気があり推しておきたいレーベルになった。個人的な軸予想は『Baby,ココロのママに!』(奥山ぷく)だったけど『キスに恋属』(豊田悠)が売れるとレーベル推しとしては安心できるかなー。今後もこういうタイトルが多そうだし。

『Baby、ココロのママに!』(奥山ぷく/ほるぷ出版/ポラリス)
・男性も読める女性向けレーベルとしての中核になるかなーと。子供と男子学生という組み合わせはもはや鉄板。オチの見せ方や、顔芸のタイミングなんかの間がとにかく絶妙で、中身を読ませてなんぼのタイトルだと思う。まずは認知からはじめて、棚からレーベルを牽引してほしい。
・作家からってのもあるけど、『会長クンのしもべ』(ほずの都)『キスに恋属』(豊田悠)などからそこはかとなく漂うLaLaの香り。比較的男性を意識して棚をつくってみるのも面白いかなーと。年始あたりにまとめてやろうと模索中。

『ジゼル・アラン』(4)(笠井スイ/エンターブレイン/ハルタ)
・このレーベルの中でもイマイチ伸びん！なんでじゃ。森薫と伍するとは言わんけどしばらく隣におく強化期間。

『ピアノのムシ』(1)(荒川三喜夫/芳文社/週刊漫画TIMES)
・ピアノ調律師の話。シニカルな主人公は『バレーの神様』にも通ずる。音楽ものは広げ方が難しいので注意してみていきたい。

『プチプチたんたん プチたんたん』(1)(氏家卜全/講談社/マガジンSPECIAL)
・いつもの氏家卜全。同日の『アホガール』(1)(ヒロユキ)とは並べて置きたいかな。

『アホガール』(2)(ヒロユキ/講談社/週刊少年マガジン)
・アホの娘可愛い！バナナ食べたくなる！うひょー！
・アホのお手本のようなコメント！

『くちびるとガーネット』(宇野ジニア/太田出版/エロティクス・F)
・子供のいる大人の恋愛話。最初は『甘々と稲妻』(雨隠ギド/講談社/good!アフタヌーン)に近く感じていたが、『オハナホロホロ』(鳥野しの/祥伝社/フィールヤング)か？
・大人が当事者というところがね。『僕のおとうさん』(アキヤマ香/集英社/Cocohana)とは違う。

『レイニーソング』(百乃モト/一迅社/百合姫)
・百合姫からはかなり久しぶりな感じの新刊。ライト層よりもコア層向けの作家なので、周りに置くタイトルにも気をつかいたい。内容がハードかつ必ずしもハッピーエンドではないが、絵柄がライト層にもヒットしそうなので、コア層へと堕ちるための入門書としても展開したい。

『BIRDMAN』(1)(田辺イエロウ/小学館/週刊少年サンデー)
・価格から、版型は無事に新書サイズか。週刊誌でまさかこの続きは発売中の最新号で読める！をやってくれるとは思わなかった。結界士完結から次回作連載まで間が空いたし、今回の連載も安定して掲載しているとは言いがたいので、尻切れトンボで宙ぶらりんなんてことにならないようにしてほしいものだが……。

『奥さまGuten Tag!』(1)(カロリン・エックハルト/集英社/となりのヤングジャンプ)
・なんかカラーになると急にババくさいぞ！http://tonarinoyj.jp/manga/okusama/
・珍しい男中心ものとはいえ『中国嫁日記』とは売りたくないなー。表紙は男女どっちにも出せそうないい感じ。
・チャリさん好きそう。何となく。併売は『くーねるまるた』かな？

『覆面系ノイズ』(1)(福山リョウコ/白泉社/花とゆめ)
・売れる要素しかない。福山リョウコの書くセリフってどこか歌詞的というかポエムっぽさがあって、音楽ものとの相性はかなり良い気がする。
版元的にもかなり推しているタイトルな印象があるし、マスクや眼帯などの小道具や、タイトルからもなんとなくボカロ系作品との共通項を考えてしまう。花ゆめ系タイトルは、ここのところ年齢層が比較的高く、学生層からの支持からは多少遠いイメージがあったので、若い層をレーベルや雑誌に呼び戻すきっかけとして飛躍してほしい。

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