コミック担当書店員による来月期待の新刊チェック! 2016年3月発売分

期待作に◎、棚のワンポイントや物申すなタイトルに○付き。Googleスプレッドシートでの言及まとめ。
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3月の注目作(7人中3以上のもの)
◎/○ 6つ
03/10 マッグガーデン ブレイドコミックス とつくにの少女(1) ながべ

◎/○ 5つ
03/11 講談社 デザートKC 僕と君の大切な話(1) ろびこ

◎/○ 4つ
03/07 講談社 アフタヌーンKC 氷上のクラウン(1) タヤマ碧
03/18 集英社 ヤングジャンプコミックス かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~(1) 赤坂アカ
03/23 講談社 モーニングKC 終電ちゃん(1) 藤本正二
03/25 スクウェア・エニックス ガンガンコミックスONLINE ななしのアステリズム(1) 小林キナ
03/25 スクウェア・エニックス ガンガンコミックスONLINE ななしのアステリズム(2) 小林キナ
03/26 KADOKAWA MFC ジーンピクシブシリーズ ガイコツ書店員 本田さん(1) 本  田

◎/○ 3つ
03/09 講談社 週マガKC 女王陛下の補給線(1) カワグチタケシ
03/09 新潮社 バンチコミックス 双子の帝國(1) 鬼頭莫宏
03/15 小学館 てんとう虫コミックス レッツ&ゴーリターンレーサーズ通常版(1) こしたてつひろ
03/17 講談社 週マガKC インフェクション(1) 及川 徹
03/18 講談社 ヤンマガKC グレイプニル(1) 武田すん
03/18 小学館 少年サンデーコミックス 天野めぐみはスキだらけ!(1) ねこぐち
03/19 徳間書店 ゼノンコミックス グレンデル(1) オイカワマコ
03/25 集英社 マーガレットコミックス ハンキー・ドリー(1) 渡辺カナ
03/26 KADOKAWA 電撃コミックスNEXT HATRED(1) 六甲島カモメ
03/30 小学館 ビッグコミックス 100万円の女たち(1) 青野春秋

週刊コミタン! 2016/02/21号

来週の気になるタイトル
02月22日
02月23日
『ディザインズ』(1)(五十嵐大介/講談社/アフタヌーン)
・遺伝子操作によって人間と人間以外の動物をハイブリッドした生命の戦場投下をめぐるハードSF。自然と生き物の描写が五十嵐大介に期待されるところを100%やっている感。マンガファンの中での知名度以上に広げないといけないステージにいる作家、ハヤカワあたりと。
・みんな五十嵐大介が新連載やってるって知ってるのかっていうくらいに話題を聞かない。戦闘訓練を受けた人口生物同士の街中戦闘にウヒョーとなってる。
・伊藤計劃好きな人にオススメな感じ。

『ALL OUT!! ドラマCD付き特装版』(1),(8)(雨瀬シオリ/講談社/モーニングツー)
・8巻に付くドラマCDと同じ内容のものを1巻にも付けて発売するという試み。アニメ化が秋なので少し早い気がするがこのタイミングで新規層はどれくらい掴めるのか。

『山本アットホーム』(山本アットホーム/KADOKAWA)
・『ポプテピピック』と併売。告知マンガがパンチあった。

02月24日
『ぐらんば』(押切蓮介/幻冬舎/バーズ)
・バア様が大暴れする一大スペクタクル。中身を見せれたら勝ちみたいなところがある。女性に向けて舵を切ったかと思えばこういう男性向けの作品があったりしてバーズの方向性が分からない。

『女騎士、経理になる。』(1)(三ツ矢彰・Rootport/幻冬舎/デンシバーズ)
・なろう系亜種。女騎士ものが何点か出てくるのでまとめても良いと思う。

02月25日
『泥中の蓮』(ためこう/祥伝社/onBLUE)
・onBLUE男でもわかる売れそう初単行本作家BL第3弾。エロい。

『銃座のウルナ』(1)(伊図透/KADOKAWA/エンターブレイン)
・五十嵐大介と発売が近いのはありがたい。併売だ併売だ。装丁がクール。

『森のたくまさん』(1)(小村あゆみ/集英社/マーガレット)
・痩せると王子なポチャ(~デブ)男子もの。キャラクターにフックはあるが、少女マンガの中で需要はどうだろうか。若林くんシリーズともちょっと違うしなぁ。

02月26日
『みかはな週末とりっぷ』(1)(アザミユウコ/KADOKAWA)
・週末旅行したりなんだりと息抜きって大事だよねという漫画。趣味ものや『ワカコ酒』みたいな作品と。
・『酩酊ガール』もね!
02月27日
『ミフォ』(レルシー/一迅社)
・携帯の擬人化ギャグ。結構パンチあって面白い。そういえば亜桜まるも携帯擬人化マンガ描いてたなー。
今週の思うところ
・・・

週刊コミタン! 2016/02/14号

来週の気になるタイトル
02月15日
『バニー坂』(中村哲也/エンターブレイン/ハルタ)
・作品の内容にマッチした抜群の装丁。販促のポストカードのサイズが微妙に細長いのは新しい試みなんだろうか。

『ゲス騎乗前』(1)(西公平/エンターブレイン/ハルタ)
・乗鞍を得るためにあの手この手を仕掛けるゲスの極みジョッキーコメディ。女の子色のないコメディもの。沙村広明・『セトウツミ』・文庫版が出た『すごいよマサルさん』あたりと併売。

02月16日
・・・
02月17日
『炎炎ノ消防隊』(1)(大久保篤/講談社/週刊少年マガジン)
・未だに売れ続ける『ソウルイーター』があるだけにどれだけ動くのかは見もの。正統派の少年漫画ながらマガジンの中では地味な存在になりつつある不思議。「ジャンプSQ.」との食合せが良さそう。
・能力もので王道感のあるファンタジーマンガ。『七つの大罪』のルートを踏襲させて売れるのは間違いない。アニメ化もそう長くないうちに確実。当面は面出しになる。

『ピーチボーイリバーサイド』(1)(クール教信者・ヨハネ/講談社/マガジンR)
・いちファンとしてこの作品こそ完全な形で描き直してもらいたかった。
・↑確かに!でも流石にそこまでやる余裕は無さそう。
・多筆ですなぁ。

『ハルユリ』(1)(ななつ藤/講談社/マガジンR)
・本格的な百合マンガ。百合姫読者に読ませたい。
・大島永遠『女子高生』や『駄能力JK成毛川さん』等の女子高生オバカコメディの文脈で売りたい。本格的な百合というとどうしても「ひらり、」のような詩性か「つぼみ」のような少女的可愛らしさが求められる感じがあり、今はもう書店にその棚はない…。この作品は今の「百合姫」に並べられる感覚はある。

『君が死ぬ夏に』(1)(大柴健/講談社/マガジンSPECIAL)
・コアなマンガ読みの評価を博していたと思う前作『無重力コミュニケーション』からの帰還。爽やかな絵柄ながらサスペンス調なので『僕だけがいない街』や『ドロップフレーム』併売。

02月18日
・・・
02月19日
『銀河英雄伝説』(1)(田中芳樹・藤崎竜/集英社/ヤングジャンプ)
・フジリュー画の違和感は如何ともし難いが表紙の神々しさは流石。銀英伝ファンに向けてではなくフジリューファンに向けて。
・若い人向けですね。オールドファンの批判もありそうだが個人的には楽しく読んでます。
・再アニメ化にむけてこのタイミングからかとは早い。オールドファンはなんだかんだで買わざるを得ない作品。完全な新規を取り込むには『銀河英雄伝説』自体の説明を避けられないところ。コミカライズならではの魅力を見つけられるかは、うーん。

『グラビアトリ』(1)(佐藤カケル/集英社/ヤングジャンプ)
・グラビア好きな男の子が学校内でテームを集めて最高の写真集を作る話。知らない仕事を知る話は面白い。

『はぐれアイドル地獄変 プリンセスセーラ』(高遠るい/日本文芸社/ゴラクエッグ)
・ファンがこのタイトルに期待されているところの凝縮感。スピンオフと侮るなかれ本編以上も見込める。

『アカイケモノ』(1)(中平正彦/集英社/画楽ノ杜)
・亜人化バトルもの。日常と戦闘の地続き感が大人向けの読み味。併売は『君死ニタモウコトナカレ』あたりを狙う。

02月20日
『たべものけもの』(1)(榎本あかまる/徳間書店/ゼノン)
・ちょっとこの表紙あざとすぎません?最高かよ…
・『てぃ先生』のゆくえ高那と絵柄がやたらと似ていると思ったけど交流があるようで納得。
・あぁ^~ロリコンになる~。たべものの動物化による癒やしが本題だが、女の子が可愛すぎてそこに集中してしまう。2015年屈指の女の子であった。そういう売り方のほうがハネそう。
今週の思うところ
・・・

週刊コミタン! 2016/02/07号

来週の気になるタイトル
02月08日
『残念女幹部ブラックジェネラルさん』(1)(jin/KADOKAWA/ドラゴンエイジ)
・「処女」ってワードは若い子買いづらい気がするが果たして。
・キャラクターフックは完璧だが、それが買う動機になるのは若い人である印象。同じく「処女」っていう高めをえぐるワードにうーん。

『13月のゆうれい』(1)(高野雀/祥伝社/フィールヤング)
・なりたい自分がすぐそばにいるドッペルゲンガー状態。異性の相手も自分になりたがっているというテーマはジェンダー的にも変身願望的にも、誰もが持つ無いものねだりとしても面白い。
・テーマ・設定とも大人の読み物たる格が備わっている。今週発売池辺葵『プリンセス・メゾン』(2)や谷川史子『おひとり様物語』(6)と売ろう。

02月09日
『もももも百田さん』(1)(浦田カズヒロ/講談社/マンガボックス)
・ド下ネタで気兼ねなく笑おう!中高生に読ませたい。
・誰が変態なのかよく分からりづらい装丁。

『兎が二匹』(1)(山うた/新潮社/くらげバンチ)
・自殺願望者(不死身)とそんな彼女を好きな者の葛藤を描く。若年層のネットユーザーに刺さりそう。
・pixivに上げているもののブクマ数も多く男女ともに受けそう。ヒバナ作品の隣や若年層見込みでスクエニあたり?
・連載初期にはタイトル公式サイトがあるなど、ウェブ層を取り込む動きが厚かった。結果やいかに。

02月10日
・・・
02月11日
・・・
02月12日
『鏡の前で会いましょう』(1)(坂井恵理/講談社/BELOVE)
・ブスの美人の入れ替わりモノ。SF作品などを描いていた著者だけあってストーリーに違和感がない。

『プリンセスメゾン』(2)(池辺葵/小学館/やわらかスピリッツ)
・作家性とテーマが絶妙にマッチした作品。マンション購入の参考書にもなるし、男性が読んでも儚げな主人公が可愛く見えるのでオススメ。
・この週『13月のゆうれい』、『おひとり様物語』と併売。

『三十路飯』(伊藤静/小学館/ヒバナ)
・ターゲットがはっきりしていて売りやすい。絵柄に若干のサブカル感があるのも良いエッセンス。
・三十路女性が主に中央線近辺でご飯を食べるという、特にその辺りのエリアの人は見逃し厳禁なタイトル。ここから『女と猫は呼ばない時にやってくる
』(小池田マヤ)まで伸びれば。
・小池田マヤのこのシリーズ、高円寺のお店シリーズって名前なのね。知らなかった。

『ダンス・ダンス・ダンスール』(1)(ジョージ朝倉/小学館/ビッグコミックスピリッツ)
・バレエダンサーを描くのに限りなく絵柄が合っている。男性にも読ませたい意欲作。
・読み応えがある。男性にも読んで欲しいし作家名にとらわれず青年誌の棚へ持って行きたい。こういう熱狂的なスポーツ漫画最近なかったね。
・作家の名前で女性ファン、扱っている競技がバレエで女性ファン、というところからだがこの反発→やる!への熱さは男性にもぜひ手にとって欲しいところ。バレエにおける美が何なのか画面から伝わってくる。すごい。

『トーキョーエイリアンブラザーズ』(1)(真造圭伍/小学館/月刊!スピリッツ)
・読者が読みたい真造圭伍を描いてくれている。空気感を読むセンスが光る作品。
・地球に馴染むべく人間に擬態しているエイリアン兄弟の地球(主に日本)観察コメディ。しっかりした弟とちょっとしっかりしすぎな兄を主役にすえたことで真造圭伍らしい少し外した感じがいい。今年は映画もあるようで10年代代表の風格。常に在庫をもって面も欲しい。

『駄能力JK成毛川さん』(1)(菅森コウ/小学館/やわらかスピリッツ)
・脱力して読めて笑える。キャッチーなテーマは反響を呼びそう。
・あってもなくてもいいような超能力を無駄なことに費やしていくのが面白い。言うまでもなく『惰性67パーセント』と一緒に。
・成年誌活躍の作家による女子高生ギャグ。女の子を目で楽しむタイプの作品。
・1巻が売れたら連載再開らしいが果たして。

『灼熱カバディ』(1)(武蔵野創/小学館/裏サンデー)
・久し振りにマイナースポーツフェアを組みたくなる。『アイシールド21』を好きな人に読んでもらいたい。
・マイナースポーツをきっちり説明していくだけでなく、ストーリーの熱さもしっかり伴っていて好印象。1巻から推してみる作品。

『ニヴァウァと斎藤』(1)(ながべ/双葉社/月刊アクション)
・だんだん可愛く見えてくるニヴァウァの不思議。今年、要注目作家ながべ。
・本命は来月の『とつくにの少女』か。出揃ったところで作品をまとめて取り上げたい。
・本命は来月の『とつくにの少女』(マッグガーデン)でしょう(確認)。ここは溜め。

『ほしの女王様』(1)(山崎毅宜/ほるぷ/コミックメテオ)
・やっぱり強い女の子っていいですね。コア層向けに作った棚で光りそう。線とかタッチとかトーンワークの感じが自分の中に漠然とあるGX感と一致する。

02月13日
『推しが武道館いってくれたら死ぬ』(1)(平尾アウリ/徳間書店/リュウ)
・アイドルものが流行っている。各誌のカラーで内容が違うのも面白い。
・平尾アウリがアイドルの女の子を描いたらカワイイに決まってるやんというところが魅力の1。描かれるドルオタ活動も結構濃ゆくて笑えるのが魅力の2。新刊として推していきたい。

『月と指先の間』(1)(稚野鳥子/講談社/Kiss)
・50歳売れっ子少女マンガ家の虚実が入り交じる不思議な話。フィクション(なのか?)としては恋愛マンガ家だからといって別に恋愛上手なわけじゃない主人公と50歳のリアル、実録としてはマンガ制作の工程や実際かかる費用、マンガ家のモチベーションなどどちらも見どころがある。既存のファンにドンピシャかというとちょっと違うかなと見るが、確実に新しい層に読ませたほうが広がりのある作品。男女区別なくいってみたい。今月の三木イチオシ。

今週の思うところ
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