コミタン!リサーチ 第三回に関する記事

Twitterでの「コミック担当者の1巻重み付け作業について」 アンケートにご協力をいただきありがとうございました。
この記事はアンケートの意図、アンケート結果への愚察と仮説についての書きなぐりです。

今回の母集団をコミック担当者一般とするにはもちろん隔たりがあるものの、Twitterという情報提供が手段がありうる中では大きな意味があるのではないかと思います。

・アンケートの意図
コミタン!としては世の中には面白い1巻がたくさんあると考えているものの、なかなか世の中の実績(=1万部台初版スタートから2巻刊行までの重版)が結びつかない

世のコミック担当書店員は1巻の販売にどう取り組んでいるのだろうか

1巻の評価と仕入れの確保をどのように行っているのだろうか

という掘り下げにより、コミタン!の主な活動内容である毎週のブログ更新/毎月の星取表/版元さんへの提言事業の内容を見直したいたい。
コミタン!は蛸壺化しているのか。

Part.1はコミック担当書店員がそもそも新刊の評価/仕入れを行っているのかどうか
Part.2は1巻を評価するタイミングとして、どのような情報提供ができるのか
Part.3は仕入れに対する困難の解消策の手がかり

・アンケート結果への愚察と仮説
Part.1
78%の書店員が「来月のコミック発売一覧」に目を通し有意な数字を入力している。新刊申込みを軸にした情報共有チャネルには一定の効果があると思われる。

Part.2
63%の書店員が「取次申込み」のタイミング、つまり発売前月の15日までに、発売タイトルについて何らかの調査と評価を行っている。
しかしその調査対象の範囲が月300タイトルある「1巻または巻数表記なし作品」全てに向けられているとは限らない。
コミタン!内でも得意により役割分担が発生している。
何によって調査への選好が起こっているだろうか。レーベルカラーや版元名?

回答2,3により71%の書店員が主に装丁の印象や商品試し読み/販促物、試し読みサイトなどの部分的な情報から販売数の評価をしている。一言での説明や一コマでの印象の重要度や分かりやすさが重視されるのだろうか。
申込み一覧から作品を評価するまでの障壁は少ない方が良い。タイトル名での検索結果からの試し読みサイトへの誘導など。

書店員が実売により1巻のプッシュを判断するのは13%だけでなく残りの書店員にとっても同様。
特に「3入3売が偶然か否か」への判断要素、「まだこれからも売れるという見込み」に関する情報を発売日数日内に提供できることは効果的だと思われる。

Part.3
現状では1巻の刷り部数が縮小傾向にあり、取次/版元共に手持ち部数が少ないと予想される。という状況の中で効果的な1巻確保は手持ち部数の融通であり、取次/版元と店舗/コミック担当者との関係が大きく作用するようになると思われる。
したがって原則としては営業窓口を相手に電話をするべきだが40%の書店が電話をできていない。
→仲介が必要?

・コミタン!の主な活動指針
新刊一覧は申込み〆切までに整えられると良い。配信はそれに遅れてもよい。
1巻の売れた実績への言及?
パイプ役としての機能。

コミタン!リサーチ 第3回 「コミック担当者の1巻重み付け作業について」

Twitterの投票機能を用いての「書店コミック担当者へのアンケート」の集計結果を記事にまとめました。