週刊コミタン! 2013/03/03号

来週の気になるタイトル
3月4日
『新米婦警キルコさん』(1)(平方昌宏/集英社/週刊少年ジャンプ)
・ネット(2ch,ふたば)でのカルトな人気は実売に結びつくのか?打ち切りレースはかろうじて次点という感じだが・・・。購入層は男性で年齢高めなんじゃないでしょうか。デフォルメが効いていて単純なパーツの組み合わせでコロコロ変わる表情が可愛い。先輩警官の適当さには『正義警官モンジュ』(宮下裕樹/小学館/サンデーGX)の主人公を連想。
・「アライブ」とか「ブレイド」でやっていそうなマンガだが、「週刊少年ジャンプ」を読むような一般層への訴求力はどれ程だろうか計りかねる。こういうキャラ漫画の方が長期連載には向いているはずなので続いて欲しい。キルコさん可愛い。

『クロス・マネジ』(1)(KAITO/集英社/少年ジャンプ)
・最近のジャンプで一番面白いと思うが、巻末らへんに掲載されているので、いつ打ち切りになるかひやひやしながら読んでいる。ジャンプと言う少年誌の王道のなかで、主人公がスポーツやらずにマネージャー、部活はマイナーなラクロス、そして女子部という、よくこの設定で連載会議に通ったと思うほどジャンプには向かない条件が揃っているが、「友情・努力・勝利」とは一味違ったスポーツ漫画が載ったていいじゃない。最近では主人公とヒロインだけでなく、部員一人一人にスポットを当ててキャラを掘り下げているので、作品に広がりが出てきているが、部員全員にフラグがたって違った方向に行かない事を願う。
・最近の連載での展開の早さ、特に試合の飛ばしっぷりは打ち切りを思わせる。週刊だとどうしても仕上げが甘くなってしまうのか、キメゴマの表現力は素晴らしいのに抜いた絵が雑に見えてしまう。伝えたいテーマなど凄く良いので「SQ.」などに移ってしっかり絵を描き込んで欲しい。
・この作品は間違いなく打ち切られるだろう。一番の問題点は掲載誌が「ジャンプ」だったということ。時間をかけて世界を構築し、周囲のキャラクターを固めていくことができれば間違いなく傑作になっただろう。作者の未来のためにコミックスを販売して、次回作に期待か。前述したように「ジャンプ」とは合わない作風のために内容はかなり駆け足になっている。それでも大事にされている日常パートを好むマンガ好きは多そうなので、アピールするならばコア層へ。

『ドラゴンボール超全集』(2)(鳥山明/集英社)
・1巻の発売前は情報が無く売り上げ予想がつかなかったが、昔発売された『ドラゴンボール大全集』に鳥山明の新規インタビューが載った新装版とわかれば、売れないわけがない。1巻発売時は取次に在庫があったので、2巻も入荷が少なければそく追加手配をしたい所。
・うちはカラー版含めてダメでした・・・。

『亡国のジークフリート』(2)(天望良一/講談社/ライバル)
・マガジン連載中で大ヒットとなった『七つの大罪』(鈴木央)と併売したい。この作品には、鈴木央の直近の長期連載だった金剛番長と同じ匂いを感じる。あくまで大真面目なのだが、自分を貫き通す主人公のキャラクターの強さや、情景とのアンマッチさから生まれるシュールさが似通っているのか?ともあれ、売り伸ばしたいタイトルのひとつ。

3月5日
『もっとやにゃかさんぽ』(わかつきめぐみ/白泉社)
・ここからでも買いやすいタイトル、話に連続性がないエッセイ系の続刊としてこの配慮はありがたい。このマンガに限った話ではないけども猫マンガは人と猫との間のプロトコル、お約束を理解しているとより楽しめるのかなと気づいた。

『ULTRAMAN』(2)(清水栄一・下口智裕/小学館クリエイティブ/HEROS)
・山手線構内の電子ポスターに大きく広告が出る模様。目ざましテレビなどでも紹介され2巻発売のタイミングで売れ伸びる可能性あり。

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