日: 2013年12月1日

『きのう何食べた？』(8)(よしながふみ/講談社/モーニング)
・発売日変更が決算という風物詩のようになりつつある。冬は飯もの、今年の新作では『ホクサイと飯』(鈴木小波/KADOKAWA)、『ワカコ酒』(新久千映/徳間書店)、『目玉焼きの黄身いつ潰す？』(おおひなたごう/エンターブレイン)、ドラマ化の『孤独のグルメ』(扶桑社)が強かった。『幸腹グラフィティ』(/芳文社)あたりまでいれると軸ずらしが効いて棚が締まりそう。
・ちなみに『3人分クッキング』(一迅社)はB6版らしい。

『ワールドトリガー』(3)(葦原大介/集英社/週刊少年ジャンプ)
・異界アドベンチャーかと思ってたら能力バトルに上手いこと移行している。今のジャンプの中堅商品。

『JoJonium』(1)(2)(荒木飛呂彦/集英社/週刊少年ジャンプ)
・売れるんスかね？取り敢えず様子見。
・文庫、新書サイズ、愛蔵版。ジョジョ棚は全く地獄だぜぇ。

『クロクロク』(1)(中村充志/集英社/週刊少年ジャンプ)
・面白いんだけどなー！残念。

『血界戦線』(8)(内藤泰弘/集英社/SQ.19)
・連載が面白い！こういう尻上がりに良くなっている時のいい販売方法を模索したい。

『ワンパンマン』(5)(村田雄介・ONE/集英社/となりのヤングジャンプ)
・本誌掲載で売れ行きがガツンと。そういうタイミングでちゃんと重版しておいて欲しいですね。

『サクラサク症候群』(2)(保志レンジ/講談社/ライバル)
・三角関係の描写が濃く、それに伴い受験要素が薄くなって当初予想していたところと違う話運びに。コメディはないがラブコメ路線ということで、20代男性狙いに切り替えていく。「ライバル」の棚にいま人が来る要素が薄いので、期待作は「別冊少年マガジン」あたりの棚に移したほうが伸びそう。

『魔王ボイス』(河口けい/白泉社/LaLaDX)
・表紙があまり少女マンガでは見ない感じで色んな仕掛けへの試金石になりそう。内容は学生層にウケそうなコメディ。色んな所で言っているが、昨今の女子学生には、少女マンガや少年マンガの派生種としてジーン系タイトルが根付きつつある。昔でいうところのスクエニ層だが、それよりもネットとの親和性が高く、爆発する可能性が高い。そういった層に向けて売っていくタイトルかなーと。書店はそういった層に訴求できる棚を作るべき。

『川原泉傑作集 ワタシの川原泉』(2)(川原泉/白泉社)
・見込みが外れて全然売れませんでした。投票企画であることを把握できていなかった。全集的なものになるのかと…。
・うちはボチボチ動いてますよ。

『FRINGE-MAN』(1)(青木U平/講談社/週刊ヤングマガジン)
・取次からタイトルがフリンジマン表記になったと連絡があったね。売り方はギャグマンガとしてになるかなと。棚では『監獄学園』がヤンマガのベースになってきているので、そこに乗せるような販売をしたい。同日発売はありがたいことですな。
・プロパーのヤンマガ読者層を持っていないので、ギャグマンガとしての押し出しの展開になりそう。もし『モテるマンガ』(ゆうきゆう・ソウ)や『LOVE理論』の動きがよければそれぞれの展開時にさり気なく添えるのも手だろうか・・・。コーナーにするにはちょっとゲスいテーマだ。
・万人向けではないのは明白だが、こういう斜に構えた作品大好き。売るぜ！
・売り方の話をしろ！

『ペーパーブレイバー』(1)(藤近小梅/秋田書店/週刊少年チャンピオン)
・『スライムさんと勇者研究部』(我孫子祐/講談社/別冊少年マガジン)との併売タイトル。取次も珍しく、スライムさんを参照銘柄にしていたので、版元サイドの動きがあったのかなーと。勇者コメディはラノベでも確立されているジャンルで、30代前後の支持が熱い。スライムさんも同様の層に売れているので、そこへちゃんと投げられれば。魔方陣グルグルみたいな作品を読んできた大人に売るというイメージなのかなーと。

『闘飯～うまかばいっ！博多の強敵・新井主任登場！！～』(土山しげる/双葉社/漫画アクション)
・廉価版かな？中身はコミックスの続きっぽいので、今後、『闘飯』は廉価版でしか刊行されないのかしら？新井主任が某クッキングなパパなビジュアルだったりする。1巻の売れ行きで廉価に切り替えってのは今後も続くのかしら？
厳しい時代の予感がするね。
・しかし廉価のほうが売れそうな気がするのも確かだったり。今後は「コンビニ流通」としての廉価版という見方はあるかも。そこから翻って層が違うから再録もあり、という発想が納得できてコンビニ立ち読み中心の雑誌の取り組みも変わりうる。

『めめんと森』(ふみふみこ/祥伝社/フィールヤング)
・タイトルよろしく葬儀屋の男女の話だが、ちょっととっちらかった感のある内容。押し出しづらい。

『よしえさんちのクッキングダンナ』(須賀原洋行/竹書房)
・追悼。ではあるがそういった色はあまり出してほしくないところである。楽しく読み終わってから面食らうと後味が悪い。10月刊『実在激ウマ地酒日記』(1)を補充しておこう。
・何やら闘こちらでは病記も載ったりするらしく・・・。うーん。

・前年比は水物、一年で見なければと思いながらもクリアするとほっと一息。年間もなんとかなりそう。情報によると世の中は92～93%でまとまるんじゃないでしょうか。

『801ちゃん＋』(宙出版)
・限定版は今年最低の出来でしたね。書店で積むこととか考えない感じに売る気が消し飛んだ。

「ひらり、」
・本誌以外の配本なし。毎回二桁確実に売っているのにこのザマですわ。取次の無能さを感じる。そろそろBLや百合を耽美としてジャンル分けするのはやめてほしい。百合の参照をBLでとられても困る。
・書籍扱いだから抜け道はありそうな気がする・・・。新書館のつてが薄いけど来週の課題にしましょう。

「ビッグコミックスピリッツ」
・『黒鉄ボブスレー』(土屋雄民)面白かったっす。しかも1月にもう発売予定がたってて驚き。

『世界で一番キミが××』(蒔田ナオ/小学館/ベツコミ)
・売れそう。と思ったけどまだ動いてない。むむ。
・判断根拠の話をしろ！

『火の鳥』(1)(手塚治虫/小学館クリエイティブ)
・全巻予約がちょこちょこ。

『終電にはかえします』(雨隠ギド/新書館/ひらり、)
・良かった！ギドフェアやる！

『ぷらせぼくらぶ』(奥田亜紀子/小学館/IKKI)
・今売り「IKKI」掲載の最終回で評価がやや上向きに。表紙も派手で目を引きそう。帯のキャッチが分かりやすく、その通り押し出しは思春期。あるいは新しいマンガ表現。

『うきわ』(野村宗弘/小学館/やわらかスピリッツ)
・明確に女性に向けて投げるべき野村宗弘。やわらかスピリッツ自体がかなり女性的な作品を集めているので、本来の棚では少し持て余す。続く作品群もほぼ女性向けということもあるので、「フィールヤング」B6傾向にもあわせてひと棚作るならいまでしょ。一番簡単なのはこれまでプチフラワー等が収まっていたB6を入れ替えること、その次は「ZERO-SUM」や「ジーン」、「あすか」、「B’S
LOG」あたりで動きの少ないタイトルを見直し、削ることだろうか。