だいたい日刊コミタン! 2013/02/25号

今日の気になるタイトル
2月25日
『俺物語!!』(3)(アルコ・河原和音/集英社/別冊マーガレット)
・色々と受賞して帯が喧しいがこれで書店員に対するアピール度も十分だろう。あまり押し出しはせずしかし確実に売ろう。少し探してもらえるぐらいがいいので、「入荷しました」という看板掲示はしっかりやりたい。

『恋する女の子はいつも』(四元シマコ/集英社/別マTWO)
・別マTWO掲載作品のみでは一冊にならないハズ。ビアンカからのも掲載?な短編集。男の子ではなく男として異性を意識しはじめた女子たちの恋が成就するまでの作品が多い。恋愛というファンタジーに向き合う女子たちのリアルをうまく描いているが、内容的にはそれでもまだファンタジー寄り。女の子はお砂糖とかわいいものと恋でできているみたいなテンション。内容で判断するならば別マ銘柄の中では対象年齢は低めに設定するべきか。

『茜君のココロ』(湯木のじん/集英社/別マTWO)、『恋する女の子はいつも』(四元シマコ/集英社/別マTWO)
・別マの新人がしっかり育ってきている気配。ただ実際の売り上げにつながるのがランキング入りするか、賞などを取ってからの場合が多い。売り場でいかに注目の新人としてアピールしていくかが課題。
・しかし「別マ」の層は厚い。「別マ」一誌から「別マSster」と「bianca」/「別マTWO」が出てさらに「ザ・マーガレット」にも新人を派遣。本誌掲載ともなるとしっかり磨かれていてどれも読み応えがある。『君に届け』しかり看板作品の存在が勢いとゆとりに繋がるのか?取り上げたこの2タイトルは「別マTWO」から。女の子同士の絡みやサポートはやや少なく、男の子が気になり始めて付き合・・・いやその手前まで・・・いやでも最後には・・・みたいな距離感。『俺物語!!』の売れ行きとはおそらくまるきり無関係でしょう。

『どーにゃつ』(2)(コザキユースケ/スクウェア・エニックス/ヤングガンガン)
・1巻の配本が渋かった印象。2巻はどうなるか。SFでのフックは弱そうなので『しろくまカフェ』『きのこいぬ』『ぢべたぐらし』あたりとの並売が良さそう。

だいたい日刊コミタン! 2013/02/23号

今日の気になるタイトル
2月23日
「コミックフラッパー」から『閃光少女』(2)(あさのゆきこ)・『不器用な匠ちゃん』(須河篤志)
・本誌誌面は「アライブ」勢の押し込みが強く、既にこの2人のほうが浮いている状況になりつつある。メディアファクトリー棚はそろそろ「アライブ」・「フラッパー」の区別が要らなくなるんじゃないかな。

だいたい日刊コミタン! 2013/02/22号

今日の気になるタイトル
2月22日
『就職難!!ゾンビ取りガール』(福満しげゆき/講談社/モーニング)
・『生活』(太田出版)にヒロインを据えた作品。『ピコピコ少年』→『ハイスコアガール』の手法か?読みやすいのでエッセイ読者以外にも刺さりそう。

・福満しげゆき最新作という看板はあれどさすがにもう鈍くなりそう。

『べアゲルター』(1)(沙村広明/講談社/ネメシス)
・沙村広明全作品の中で暴力とギャグのバランスがニュートラル。新刊台では『無限の住人』最終巻から上手く乗り継いで欲しい。この連載の存在を知らない人も多いはず。沙村広明は『無限の住人』意外は巻数がないので、だらだら感・ギャグ・暴力のどこを入り口に設定するかはお店の雰囲気が出るポイント。

・代表作の長期連載が終わり、取り敢えずの連載はネメシスになった。『ベアゲルター』はエロあり、グロあり、ギャグありと沙村イズム満載な作品。ミステリ要素もあるので一般の人にも薦めたい。

・「楽園」もあるよ!

『勇者ヴォグ・ランバ』(2)(庄司創/講談社/アフタヌーン)
・1巻は予想以上に動いた印象。短い巻なので3月刊行予定の短編集とともに仕掛け的に販売していきたい。こういう作品がお店の棚に色を付ける。

・こういう硬派なマンガをきちんと張っていきたい。

『草子ブックガイド』(2)(玉川重機/講談社/モーニング・ツー)
・1巻の装丁が良かったので2巻にも期待。棚に入ってしまうと埋もれてしまうので、本をテーマに扱った作品と並売するのが良さそう。

・久々の新刊、1巻発売時と比較して、作品が認知された感があるので、発売のアピールは忘れないようにしたい。他の書店ものや読書系マンガよりもかなり読ませる内容なので、客層はやや高めか。前回は、小学校高学年のお子さんがいる親御さんにアピールしたところ驚異のリアクションの良さだったので、今回も同様の販売でまずは様子見。

『リマスターズ!』(みやざき明日香/講談社/アフタヌーン)、『Eから弾きな。』(1)(佐々木拓丸/講談社/イブニング)
・青春ロックもの2作が同時発売。『リマスターズ!』はギャグ要素が強く、『Eから弾きな。』はライブシーンの臨場感が伝わる画面作り。萌えではない音楽でブームを起こしてほしい。

『アバンチュリエ』(森田崇/講談社/イブニング)
・本誌での連載は終了したが、3月発売の号より小学館クリエイティブ刊「ヒーローズ」への移籍が決まっている。ネットを中心に情報収集している層との親和性が高く、ある程度の初速が期待できる反面、完結して他社へ移籍ということもあり部数面に不安が残る。