週刊コミタン! 2013/06/23号

『死化粧師』(7)(三原ミツカズ/祥伝社/FELL YOUNG)
・3年半ぶりの新刊。雑誌を読んでいてもどうやら看板クラスであるらしいことは分かるが、ここまで間があくと売り上げを読みづらい。自社に限ったことだと思うけどPOSも直近2年分ぐらいしか参照できないのよね。

『日々蝶々』(4)(森下suu/集英社/マーガレット)
・今さら内容に触れるまでもないが、本誌プッシュの効果か客層が変わりつつある。今までは、マンガ好き男性や、少女マンガをある程度買っているであろう女性がメインだったが、徐々に年齢層が落ちてきている。特に3巻発売以降、学生の全巻買いが目立っており、名実ともにマーガレットの次代を担ったなという感じ。

『猫と私の金曜日』(1)(種村有菜/集英社/マーガレット)
・完璧イケメン先輩カレシと付き合っているのに、小悪魔系小学生・猫太くんにも言い寄られるうち私は・・・とまとめると寝取られものっぽいじゃないですか。主人公の心境をきっちり見せてくるだけにそういうのがしっかり伝わってきてしまって読んでいて辛いんだよなぁ。「マーガレット」的には失敗できないタイトルでしょう。どんな販促を打ってくるやら。

『ハニー』(2)（目黒あむ/集英社/別冊マーガレット）
・初速は出なかったが堅実に動き堅実に在庫とれなくなっている。いつもの別マパターン。

『ハイスコアガール』(4)(押切蓮介/スクウェア・エニックス/ビッグガンガン)
・CD付限定版(買切)など色々期待値が高くて楽しみ。

『忌火のダキニ』(壱)(sigama/アスキーメディアワークス/電撃マ王)
・電撃系はアニメ化などがないと動きづらいが、絵柄が好きなので期待を込めて展開していきたい。

『ナンバーガール』(1)(谷川ニコ/アスキー・メディアワークス/電撃大王)
・『私がモテないのは～』(スクウェア・エニックス/ガンガンオンライン)で好調の著者。上手くこちらに誘導できればそこそこ動きそう。

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『飯田橋のふたばちゃん』(1)(加藤マユミ・横山了一/双葉社/Webコミックアクション)
・本当に出るのだという事実に困惑している。限られたマンガエリートのみが愉しむことを許された知恵の書。お店に来る営業さん・編集さんに薦めるという邪道売りしか見えない。その昔『本屋さんにききました。』(若狭たけし)というマンガがありましたね。
・業界ネタなので一定の売上は見込めそう。その先にどれくらい波及してどのような影響が出るかは未知数。
・今年一番の危険球。しばらくはフタバちゃんのキャラをディスすることで版元批判をするという芸風が一部で流行るのでは？業界あるある感は抜けきらないので、やはり出版業に従事する層と、一部のディープなマンガ好き層に販路は限られるかと。

『王様達のヴァイキング』(1)(さだやす・深見真/小学館/スピリッツ)
・スピリッツプルーフボム再び。これで売れたら販売手法として小学館の中で確定になりそうである。Twitterでのクチコミがすぐだと思うので、取次に数を増やしてもらうぐらいしても良いだろう。
・異端者がその異端性故に社会からあぶれるが、その異端性を持って社会を変革するストーリーにグっとくる。「コンプレックスは力になる！」というエールを読者の人に届けたい。
・それとは別に大御所漫画家さだやす圭先生の子供ということでSNS界隈では話題を呼ぶと思うので要注意。
・さだやす圭に訴求力はあるのだろうか・・・。二世っちゅーところかな。大島永久、大月悠祐子・・・。
・社会不適合者とまでは言わないが、それにほぼ等しい立ち位置の人間が才能を発揮するというカタルシスは見事。ハッカー、ハッキングという現代社会に密接した技術面での才覚も引きになると思うし、何よりもネットとの親和性の高さから話題になることは間違いない。深見真のネームバリューからも多方面へアプローチできるし、販売に関しては明るいものしか見えない。若い層には男女問わずアピールしたい。

『マガツクニ風土記』(1)(吉田史朗・あまやゆうき/小学館/ビッグコミックスピリッツ)
・読んでいくと結構深い設定で面白い。ただ絵柄と内容にクセがあるので前述の段階までどうもっていくかが重要。初速は鈍そうなので腰を据えてじっくり売っていく。機械のデザイン設定が滝沢聖峰というのも注目。
・アフターホロスコープ臭がプンプンで、311以後に出てくるべくして出た作品という感じがかなりある。『進撃の巨人』の設定考察層にはぜひとも売りたい。また、滝沢聖峰のメカニックデザインというのが良いおっさんホイホイ。

『WOMBS』(4)(白井弓子/小学館/IKKI)
・現行のマンガの中では最もハードなSF作品。IKKI COMIXで『ドロヘドロ』(林田球)とかぶるので女性にアピールしてみたい。

『闘飯』(1)(土山しげる/双葉社/アクション)
・オレが待ってた御大の最新作。極道めしからのイメージする食バトルという異色テーマだが、従来のファンは抵抗なく受け入れられるだろう。昨今の食マンガブームに乗るということはなさそうだが、若い層向けに発信された食ものとは一線を画すハズ。これがおっさんが読むべき食マンガだ。

『Canis Dear Mr.Rain』(ZAKK/茜新社/OPERA)
・最近「OPERA」で気になっている新人の連載作。ハッキリとした輪郭の太い線で描く悪めのオッサンがセクシーですね。内容はシリアスで重ため。カバーもやる気十分感。https://twitter.com/ZAKK_ccc/status/344806733740400640

『起動帝国オービタリア』(1)(大井昌和/少年画報社/ヤングキングアワーズ)
・大井さんのSFジュブナイル。ブヒィー！『この人類域のゼルフィー』(1)(塩野干支郎次/少年画報社/月刊ヤングキング)読者と相性バツグン！

・『テルマエ・ロマエ』の押し込み帯、2012年4月映画公開の情報のまんまで失笑。余ってるってハッキリわかる。

・新刊ラッシュだったが雨天が多く新刊台がいっぱいいっぱい。

『攻殻機動隊ARISE』(1)(大山タクミ・藤咲淳一/講談社/週刊ヤングマガジン)
・に収録されている中編「夏の終わりに」とても好みでした。

『モンクロチョウ』(1)(日暮キノコ/講談社/ヤングマガジン)
・爆発的ではないがそこそこ動いている。最初に装丁を見たときの絶望感は和らいだ。
・指定店？に流したせいか、それに漏れた店舗はかなり在庫薄？ウチは瞬殺。今回の指定店の選抜ラインが測定できない。単なる実売ではない気がする。売れるところに数がいかないのは、あまり上手いやり方ではないなーと。追加待ちで絶賛機会損失中。