コミタン!リサーチ 第1回 「新人作品の試し読み小冊子の店頭使用頻度について」

精鋭コミック担当者が集うコミタン!では、時おり版元さんからのアンケートリサーチを承っています。この記事ではとある版元さんのご快諾をいただきその調査の一部を公開することにいたしました。

今回のテーマは「新人作品の試し読み小冊子の使用頻度について」。

[背景]
ある期待作品1巻の販促物について予算の都合で試し読み小冊子と投げ込みチラシのどちらかを選ばなければならないが、新人作品の試し読み掲出率に懸念がある。そのため試し読み小冊子が実際に店頭でどの程度使われているかの聞き取り調査を行った。

[前提]
・「1話がまるまる入った32p試し読み小冊子2,000部」か、「同時発売である5万部弱の自社タイトルへの8p投げ込みチラシ」のどちらかを選ばなければならない。
・該当タイトルの目標としては発売後1ヶ月以内に重版がかかり、続刊が安定して3~4万部になること。

[質問項目]
(1)自店舗で各社新人作品の試し読みを使っているか
(ほぼ使う/期待作であれば/あまり使わない/入荷冊数次第/その他)

(2)(新人の売り出しにあたって)自店舗にはどちらが効果的と考えるか
(試し読み小冊子/投げ込み)

(3)(新人の売り出しにあたって)全国ではどちらが効果的と考えるか
(試し読み小冊子/投げ込み)

ほか今回非公開の質問2問

[回答の集計]
全12票
(1)自店舗で各社新人作品の試し読みを使っているか
7票・・・ほぼ使う
3票・・・入荷冊数次第
1票・・・期待作であれば
1票・・・あまり使わない

(2)(新人の売り出しにあたって)自店舗にはどちらが効果的と考えるか
7票・・・試し読み小冊子
3票・・・投げ込み
2票・・・その他(単純比較が難しい/新人の内容しだい)

(3)(新人の売り出しにあたって)全国ではどちらが効果的と考えるか
9票・・・投げ込み
3票・・・試し読み小冊子

[備考欄での意見]
・表紙が単行本と同じデザインであれば使用頻度がより上がります。
・投げ込みの効果測定は難しいが、パイの大きさと作品の親和性に依るところが多いと思うので、不確定要素に欠けたいのなら配布、決め打ちなら投げ込みが良いと思う。

[回答からの考察(m)]
(2),(3)の回答で「自店舗では試し読み/全国では投げ込み」と回答が割れた。これは(1)での回答に見るように回答者内では試し読み使用率が高いことに関係がありそうだ。この部分を逆に考えると「全国的に見れば新人の試し読み小冊子を掲出する店舗はそんなにない」と感じていると見る。
私見だが店舗での回遊時間が(恐らく)減りつつあるいま、前評判もない新人の試し読み小冊子が「試し読みできる」という理由だけで手に取られる。そんな新人推しの動線を作れている店舗は全国に100店舗ないぐらいではないだろうか。同じ理由で小冊子の存在が書店員の棚作りの動機を0から引き上げるよう(補:全国数千店舗のレベルで)作用しているとも考えられない。

今回の限られた回答の中から結論を出すならば、
・併売希望タイトルが全国遍く売れているものである→投げ込み
・併売希望タイトルが局所的に売れているものである→その局所の書店にアピールする道具としての試し読み小冊子
と言えるだろう。それぞれの発売日の順など変数はまだまだありますが。

[回答表]

自店舗で各社新人作品の試し読みは使っているか(新人の売り出しにあたって)自店舗にはどちらが効果的と考えるか(新人の売り出しにあたって)全国ではどちらが効果的と考えるか
ほぼ使う投げ込み投げ込み
あまり使わない投げ込み投げ込み
入荷冊数次第試し読み小冊子投げ込み
ほぼ使うその他の回答投げ込み
期待作であれば試し読み小冊子投げ込み
ほぼ使う試し読み小冊子投げ込み
ほぼ使う試し読み小冊子投げ込み
ほぼ使う投げ込み投げ込み
ほぼ使う試し読み小冊子試し読み小冊子
ほぼ使う試し読み小冊子試し読み小冊子
ほぼ使う試し読み小冊子試し読み小冊子
入荷冊数次第その他の回答投げ込み

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