週刊コミタン! 2015/02/15号

『こくごの時間』(雁須磨子/秋田書店/もっと！)
・国語の教科書によく載っていた話を雁須磨子が自身の解釈を交えつつコミカライズ。サブカル女子にずんと刺さる。サメマチオ層のことだ。

『戦争劇場』(1)(土星フジコ/小学館/週刊少年サンデー)
・「頭のなかの天使と悪魔が争っている」という比喩がそのままマンガになった作品。説明しやすい＝推しやすいのでまずまず期待している。

『ヤスミーン』(1)(畑優以/集英社/ミラクルジャンプ)
・シリアスな笑いとはこのこと。テーマに対する真剣さと画力の高さと描く対象が危ない化学反応を起こし規格外にアホな作品が生まれた。毎号めちゃくちゃ面白く読んでいてイチオシしたい作品だが装丁がちょっと・・・。2巻出せんのこの路線で。当面はネットでの話題先行だろうからある程度までは売れるが推して動く期待が小さい。

『ノー・ガンズ・ライフ』(1)(カラスマタスク/集英社/ウルトラジャンプ)
・烏丸匡から変名してウルトラジャンプへ。元になった読み切りが連載へ昇格した、という人気の高さを伺わせる通りウルジャンらしいノワールな画面作りに「頭が銃(しかも撃てる)」主人公の無愛想さが醸し出すハードボイルドがカッチョイイ。広く受ければ『ドリフターズ』の横。

『車田水滸伝』(1)(高河ゆん・車田正美/秋田書店/チャンピオンRED)
・高河ゆんは元々車田正美の同人誌をガッツリ描いていたらしく、そう変なことにはならないだろう。チャンピオンREDレーベルだけど女性に向けて売り場に出す、という一手間が必要な作品。
・しかもその同人誌が雑誌の付録になるらしい。なんだかすごいことになってきたぞ。

『千年の翼、百年の夢』(谷口ジロー/小学館/ビッグコミックオリジナル)
・ルーブル美術館との共同企画。いつもの谷口ジロー顔した主人公がルーブル美術館を夢歩きする。何かそういった美術書周りにフックがあれば試してみたいが、コミックの棚としては谷口ジロー売りする作品。

『こんなこと』(三巷文/ワニマガジン/快楽天)
・キャプテンアースのキャラ原案なんて仕事をしていたとは知らなかった。むっちり快楽天とほっそり快楽天でいえば後者の旗頭みたいな作家なのでそこそこ動きそう。

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