2012年後半、最もオレを沸かせた『ばぶれもん』の発売ですよ!幕末に23区最強のヤンキーがタイムスリップするわけですが、タイムパラドックスもなんのその。浮世絵タッチでドラゴンボール描いたり、坂本龍馬がギター侍だったりと単純にコメディとしての質が高い。たまにシリアスになりますが、かるーく読めるのも魅力のひとつ。さらに、同時に連載していた『アキラNo.2』も発売なんて熱すぎる。こちらは縦社会で生きるヤンキーの努力と悲哀と下克上が満載のコメディ。ケンカなんかのバトル要素はやや多めになってきた。どちらも客層は限られそうだが、中身にフックが多いので、固く売っていきたい作品。
・『ばぶれもん』(奥嶋ひろまさ/白泉社/ヤングアニマル)
ヤンキーや幕末という硬派なテーマをギャグに仕立てる辺り、なんとなく加瀬あつしの系譜を感じます。
・『捨て猫に首輪』(宮田ワルツ/ぶんか社/無敵恋愛エスガール)
珍しくTLから。読んでいたのは「絶対恋愛SWEET」の方ですが宮田ワルツは一般誌に移籍してあたりそうな気がする。宮田ワルツについて自分はTL、りゅーと君は百合創作と全く違う把握をしていたのが面白かった。
TLを時点で推すのは初めてなので手探り。「Sho-Comi」とかの層あんまもってないんだよなぁ。
お求めやすい値段で新刊。ケータイ枠再び『あんずのど飴』。女子高生青春マンガ『水曜日』。こちらの味付けは”日常あるある”の方向。
版元は違うが『マスタード・チョコレート』を買った方にはきちんと。イースト・プレスの版元別棚ってあんまりなさそうだ。テイストは似てないけど『シンプルノットローファー』(衿沢世衣子/太田出版)も一緒に売りたい。
編集者からのおすすめ情報なんてあったっけ。
・『くーねるまるた』(1)(高尾じんぐ/小学館/ビッグコミックスピリッツ)
レシピは女性向けだけどマルタの可愛さは男性向け。表紙が想像以上にかわいい仕上がりなのでメシ棚の中でも男側に寄せるか女側に寄せるか・・・。間に置いてみるかな。
・『くーねるまるた』(1)(高尾じんぐ/小学館/ビッグコミックスピリッツ)
メシマンガと見るか、異文化交流マンガと見るかは難しいところ。個人的には、ビジュアル良しの外国人おねーちゃんのあれやこれやということで男性向けにしたい。女子は仕掛けても鈍そうなので、話題になるのを待つパターン。水谷フーカや、宮原るりあたりを好む男性層に最初のターゲットは絞っていく予定。
・『明日にはあがります。』(1)(水口尚樹/小学館/ビッグコミックスピリッツ)
連載開始から単行本化まで結構かかった印象。最初の様々な編集さんとのやり取りは若干マンネリだったが、アシスタントの松井くんがいいキャラで走っている。熟女はいつ出てくるのか。
・『明日にはあがります。』(1)(水口尚樹/小学館/ビッグコミックスピリッツ)
相変わらず一定量が供給されるマンガ家マンガ。ショートでコメディという形なので、化けることは少ないか。時事ネタやなんとなくのあるあるなどが中心で、こちらもなんとなくで読み続けてしまう不思議な引力がある。前作や、サンデー時代の客層は考慮せずに、新人のつもりで売っていく。狙いはそこまでは難しいと思うけど、アフロ田中ライン。アシスタントがかわええ。
・『明日にはあがります。』(水口尚樹/小学館/ビッグコミックスピリッツ)
このタイトルの話じゃないけどタアモの『アシさん』、腐女子コンビがおもろい。
・ビッグ作家究極の短篇集シリーズ
近頃『「ガロ」「COM」漫画名作選』(講談社)だったり再販ものが元気だが、新刊台や挿しにはあまり残らず作家別などに回されそう。藤子・F・不二雄の緑と赤のやつみたいにテーマものにしてくれたほうが棚は作りやすいなぁ。
・『エバタのロック』(1)(室井大資/小学館/スピリッツ)
室井大資のギャグ作品第二弾。ギャグと言っても、主人公達に相手を笑わそうとする意思はなく、ただロックスターのエバタのセリフがかっこよすぎるのでつい笑ってしまう。ロッカーではあるが音楽要素は無いので『吼えろペン』(島本和彦/小学館)等の熱い言霊がでてくる作品と相性が良い。
・『エバタのロック』(1)(室井大資/小学館/ビッグコミックスピリッツ)
この作家の作品は基本的に社会や常識におもねらない人間を描く。でも意外に小心だったり打算的だったり。破天荒な伝説のロックスター「エバタ」はまさしくそんな室井大資作品の結晶だ。表紙はカッコイイけど中身は面白いぜ!
・『囀る鳥は羽ばたかない』(ヨネダコウ/大洋図書/HertZ)
『どうしても触れたくない』で大ヒットデビューした著者待望の新刊。ファンの期待値は高いのではないでしょうか。
今更何をという感もあるが収録予定であろう『~までの日曜日』という短編が傑作。全てがおさまる群像劇らしい快感がある。
・『君曜日』(中村明日美子/白泉社/楽園)
男性にも読みやすい中村明日美子。男性向けコーナーにも展開。
・『(成)スイーツスウェット』(Hamao/ワニマガジン社/快楽天)
Hamao初作品集。これは売れると思いますよー。「快楽天」とか詳しくないのでよく知らないけど。
BL作品だが『昭和元禄落語心中』(講談社/ITAN)で一般のお客さんがついているのでBLコーナーではなく一般の女性向けコーナーに。
今売り「アフタヌーン」にて完結。社会モデルそのものとそこに生きる人の葛藤を提示する稀有な作品だった。色々悩んだが『虐殺器官』(伊藤計劃/早川書房)と面陳で並べることにした。初速型ではないのは明らかなので持ち続ける。いずれでるであろう短篇集はガチ。
・カードが付いていたからか、「週刊少年サンデー」が開店して5時間で完売という。いつもと配本変わらずで、いつもは週末で売り切れるパターン。さすがにこれは読めず…。
・『ミタライ探偵御手洗潔の事件記録』(1)(原点火・島田荘司/講談社/モーニング)
初速好調。こういう作品を一般向けに売るのが最近の課題。
・『げんつき』(1)(アキヨシカズタカ/メディアファクトリー/フラッパー)
町田とか神奈川の書店の反応が良さそうだ。五反田だがバイク愛をかざして売る。
以前「青LaLa」に掲載された読み切り『椿坂トリコロール』(池ジュン子)の続編が掲載された。2012年に発表された読み切りの中で上位に入る面白さだったので、この連載は(短期か長期かは不明)非常にうれしい。ただ「LaLa」しか読んでいない読者にとっては読み切り時の説明が無かった為、登場人物たちの関係が掴めず作品に入りきれないのではと心配になる。池ジュン子はこれから来る作家だと思うので、これを機に『BEAR BEAR』(白泉社/LaLaDX)にも流れてくれることを期待する。
・池ジュン子の『椿坂トリコロール』がシリーズ連載?っぽく「LaLa」に登場。
次回の予定もあるようで。雑に『虹色デイズ』(水野美波/集英社/別冊マーガレット)や『青春攻略本』(あきづき空太/白泉社/LaLa)の少女主観バージョンといった感じに捉えている。販売層もそこらへんを想定。『BEAR BEAR』と併売ってよりは各々売っていって、ファンの統合を図れればという感じ。
・「LaLa」
池ジュン子『椿坂トリコロール』再び。ページ数から考えると巻数なしなら読み切り4回で3人+みんなにフォーカスするんじゃないでしょうか。『BEAR BEAR』で初読者を掴んだので、ここからの流入は狙いたいかなぁ。
今をときめく、そして未来を支える作家陣の短編を掲載していく誌面企画。そしてそこには今井哲也の読み切り予告が!これ単行本どうするんだろうか。アンソロで出すのかな?
・『ハニー』(1)(目黒あむ/集英社/別冊マーガレット)、『花と落雷』(1)(渡辺カナ/集英社/別冊マーガレット)
意外と初速が鈍かった。売り場の核になるのは間違いないのでしっかり売っていく。
さすがに切らした。
・今売り「別冊少年チャンピオン」の『TOILETPAPER MAN』でデビューしたたばよう、一体何者なんだ・・・。どうも別チャンはヤンキーとカタストロフだけではないようなので目を離してはいけない感じが。
タイトル | 出版社 | 指数値 |
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銀の匙 Silver Spoon 6 | 小学館 | 6.8 |
乙嫁語り 5 | エンターブレイン | 1.85 |
GIANT KILLING 26 | 講談社 | 1.59 |
東京喰種 トーキョーグール 6 | 集英社 | 1.02 |
修羅の門 第弐門 8 | 講談社 | 0.91 |
ぎんぎつね 8 | 集英社 | 0.78 |
はじめの一歩 102 | 講談社 | 0.7 |
ハクメイとミコチ 1 | エンターブレイン | 0.7 |
主に泣いてます 9 | 講談社 | 0.65 |
鉄のラインバレル 21 | 秋田書店 | 0.62 |
ブラック・ジャック創作秘話~手塚治虫 2 | 秋田書店 | 0.61 |
はじまりのにいな 4 | 白泉社 | 0.57 |
いつでもお天気気分 6 | 白泉社 | 0.55 |
絶対可憐チルドレン 33 | 小学館 | 0.54 |
ハヤテのごとく! 35 | 小学館 | 0.52 |
境界のRINNE 15 | 小学館 | 0.52 |
四月は君の嘘 5 | 講談社 | 0.5 |
HUNTER×HUNTER 31 | 集英社 | 0.5 |
君のいる町 21 | 講談社 | 0.49 |
坂本ですが? 1 | エンターブレイン | 0.49 |
エンジェル・ハート 2ndシーズン 5 | 徳間書店 | 0.47 |
絶園のテンペスト 8 | スクウェア・エニックス | 0.47 |
好きっていいなよ。 10 | 講談社 | 0.45 |
ファンタジスタ ステラ 1 | 小学館 | 0.44 |
バーテンダー a Paris 3 | 集英社 | 0.43 |
アゲイン!! 7 | 講談社 | 0.4 |
限定版 ハヤテのごとく! 35 | 小学館 | 0.4 |
となりの怪物くん 11 | 講談社 | 0.39 |
斉木楠雄のΨ難 3 | 集英社 | 0.39 |
夏目友人帳 15 | 白泉社 | 0.38 |
大好きが虫はタダシくんの 阿部共実作品集 | 秋田書店 | 0.38 |
式の前日 | 小学館 | 0.38 |
HUNTER×HUNTER 32 | 集英社 | 0.38 |
修羅の門異伝 ふでかげ 4 | 講談社 | 0.37 |
空が灰色だから 4 | 秋田書店 | 0.36 |
忘却の首と姫 1 | 白泉社 | 0.36 |
ラストゲーム 3 | 白泉社 | 0.35 |
マギ 9 | 小学館 | 0.35 |
オトメン(乙男) 18 | 白泉社 | 0.33 |
マギ 14 | 小学館 | 0.33 |
ひらけ駒! 8 | 講談社 | 0.31 |
マギ 15 | 小学館 | 0.31 |
マギ 8 | 小学館 | 0.31 |
信長のシェフ 6 | 芳文社 | 0.31 |
ネイチャージモン 9 | 講談社 | 0.31 |
毎日かあさん 9 育っちまった編 | 毎日新聞社 | 0.31 |
日々ロック 4 | 集英社 | 0.3 |
オトメン(乙男) 17 | 白泉社 | 0.3 |
羊の木 3 | 講談社 | 0.3 |
暗殺教室 2 | 集英社 | 0.3 |
エロで売るのかコメディなのか、連載では新章に突入したことで岐路に立った感がある。正統派アクションのコメディとして売っていく予定なので、学生から30代あたりの若い男性が中心か。カワイイ女の子を喰ってしまうであろうキャラクターの存在が好意的に受け入れられれば長期的に回転するだろう。アクションは新連載陣がかなり熱いので、ここらへんのタイトルを積極的に売ることで、店にある程度はアクションの土壌を作っていきたい。
・『LOVE理論』(1)(佐藤まさき/水野敬也/双葉社/漫画アクション)
全くモテナイ主人公に、ある日恋愛体育教師の幽霊が、女性にもてる“LOVE理論”を授けていく。原作は最近2巻が発売された『夢をかなえるゾウ』の水野敬也。ギャグ要素と肌色が多いのでアキバ界隈で先に話題になってから全国的に売れていきそう。
http://webaction.jp/lineup/58