週刊コミタン! 2014/11/09号

『リィンカーネーションの花弁』(1)(小西幹久/マッグガーデン/コミックガーデン)
・前世の偉人の才能を自身に下ろしてバトル！宮本武蔵vsアルバート・フィッシュ、ノイマンの未来演算！…という小西幹久の厨二感性が最高にイキイキしている作品。今のマッグガーデンの棚は『魔法使いの嫁』になっていると思うが、そことは客層は違って男性一色から売れ始めるものだと思う。今ならスクエニ『賭けグルイ』とかと並べると色は立つ。
・銀(灰)バックに白抜きはシュリンク＋反射で文字が沈むからよくない。赤がかっこいい。
・学生を中心に厨二マインドを忘れない強者達へ届けたい。ベタに少年エースの近くだろうか。『もののがたり』が出たら一緒に売るとオシャレ。

『盤上の詰みと罰』(1)(松本渚/双葉社/コミックハイ!)
・囲碁将棋漫画の点数がじんわり増え続けている。『みことの一手！』(きららMAX)が刊行されたらまとめて展開してみたい。

『第13保健室』(1)(あおやぎ孝夫/小学館/ゲッサン)
・来室人数で仕事を査定される保健室の先生たちがあの手この手で男子を誘惑(癒やしにも色々ある)する作品だが男キャラの固定視点は不在。色々なタイプの女性をゆったり眺めて楽しむマンガで少し年齢層高めな感じ。
・今までのゲッサンにはなかったタイプ。表紙も(ゲッサンにしては)過激で新刊台から棚前平積みなんかになった時に目を引くと思う。

『さよなら、またあした』(1)(松本藍/太田出版/エロティックスF)
・ドM女子高生とS系男子書店員のお話。『モリタ』とは男女でロールが逆だがだいぶ読みやすいので『ほんの恋など』(カワカミコマ/マッグガーデン/EDEN)など置いてるお店には併売して欲しい。『恋のシャレード』(ルネッサンス吉田/祥伝社/フィールヤング)あたりとも相性は良さそう。【売れ感】4

『からかい上手の高木さん』(2)(山本崇一朗/小学館/ゲッサン)
・2作同時発売のメインはこっち。こっちから『ふだつきのキョーコちゃん』(3)につなげるという感じ。あたりまえだが並べて面で置こう。年末の賞ものにも絡むでしょうし既刊もぜひね。
・この2巻発売でもう少し売りたいところ。表紙が2巻の方が引きが良さそうなので既刊はもちろん『ふだつき』も是非仕掛けたいところ。

『みたやけミラクル』(芥文絵/講談社/デザート)
・芥文絵のデビュー単行本が「デザート」になるとは全く予想していなかった。百合のほうも単行本頼みます。
・他誌と掛け持つ3作者(芥文絵、曙はる、アサダニッキ)の同時発売。メインターゲットはそれぞれ違うと思うが、『ももいろ人魚』は4コマの棚にも伸ばしておきたい。

『七つ屋志のぶの宝石匣』(1)(二ノ宮知子/講談社/Kiss)
・オーバークロックより題材が親しみやすい！という一点でこれは売れるとみています。なんだかんだ二ノ宮知子作品は少し突っ込んだ世界のことを柔らかく読ませてくれるので面白い。
・キャラクターが『GREEN』とか『のだめ』っぽくて二ノ宮ファンには親しみやすく面白いと思う。【売れ感】10

『女帝エカテリーナ』(1)(池田理代子/講談社)
・復刊もの。『ベルサイユのばら』と『王妃マルゴ』の間の数ぐらいを需要予測。

『明治メランコリア』(1)(リカチ/講談社/BELOVE)
・言うまでもないことだけど『明治緋色綺譚』の続編。

『わっちゃんはふうりん』(サメマチオ/秋田書店/Championタップ!)
・大正ロマンには嫉妬悋気がよく似合う・・・。サメマチオはエッセイ的な側面を強調して女性に向けて一回は作家で棚を作る価値あり。一冊ものが多いのもよい。

『となりのロボット』(西UKO/秋田書店/プリンセスGOLD)
・ロボットとの百合漫画。相変わらず切ない話描くなー。素晴らしい。【売れ感】5

『白獅子の子供たち』(1)(高橋那津子/エンターブレイン/ハルタ)
・うーん懐かしい。ハルタはここ数ヶ月ほぼダンジョン飯か乙嫁語りしか読んでなかったけど単行本化ってことはまた連載しだしたのかな？

『俺とヒーローと魔法少女』(1)(九段そごう/ほるぷ出版/コミックメテオ)
・出落ち系魔法少女モノ。『魔法少女俺』と併売は必須。アキバ界隈では動きやすそう。【売れ感】6
・『俺とヒーローと魔法少女』(九段そごう/ほるぷ出版/ｃｏｍｉｃポラリス)
・さてなんだかどっかで見たことのあるようなタイトルですが（笑）やはり『魔法少女・俺』と絡めて売りたいところ。個人的には爆笑

[今週]
『僕のヒーローアカデミア』(1)(堀越耕平/集英社/週刊少年ジャンプ)
・配本0！をどうにか15冊確保！コンスタントに売れていきますね。
・取次が例えば同じ量仕入れるとして、その在庫を通常ルートと賞味の高い特殊ルート(宅配便利用など)にどういうふうに割り振っているのかというのは気になるところですね。そりゃ賞味高くして売りたいわけだし。輸送面だけでなく「高いけど在庫あるよ？」というのもまたひとつの力学。
・2冊だけ追加きたけど即死。20日重版が遠い…

10/28
『霧界』(飛浩隆・木城ゆきと/講談社/イブニング)
・(先々週だが書き忘れたので。)飛浩隆のSFコミカライズはやって欲しかったが出来る人がいるとは思っていなかった。原作の書き下ろし小説「海の指」へのアンサーソングとしての読切。素敵過ぎて感無量。他作品のコミカライズもぜひ是非期待しています！