週刊コミタン! 2012/12/02号

来週の気になるタイトル
12月3日
・(凹田)『聖☆おにいさん』(8)(中村光/講談社/モーニング・ツー)『きのう何食べた?』(7)(よしながふみ/講談社/モーニング)『大奥』(9)(よしながふみ/白泉社/MELODY)
大きいタイトルが普段の発売日と違う日に分散して発売。売り場スペースは確保しやすく競合タイトルは少ないが、お客さんとしてはどうなのだろう?次の日のジャンプコミックと一緒に買えるから大丈夫か。

・(myt)同上
講談社は11月決算。(白泉社は9月)
委託発売ということで11月内に取次倉庫に入れてしまえば売掛資産として計上できるっつー背景で発売日が移動した『きのう何食べた?』。『大奥』も同時発売で引きずられたと。新刊B6の売り場的には30日系が少し残ってはいるものの比較的空いていて。

12月4日
・(凹田)『HUNTERxHUNTER』(31)(冨樫義博/集英社/週刊少年ジャンプ)
単行本の刊行は連載再開の兆し?映画化合わせと考えるのが妥当か。月末には32巻の予定も出ている。

・(myt)『HUNTERxHUNTER』(31)(冨樫義博/集英社/週刊少年ジャンプ)
明日売り「週刊少年ジャンプ」で映画の読み切りが2回載るから!

・(凹田)『ワンパンマン』(1)(2)(ONE・村田雄介/集英社/となりのヤングジャンプ)
WEBマンガ発のコミック。チート設定などは近年のジャンプに合致していると思う。

・(チャリ)『ワンパンマン』(1)(2)(ONE・村田雄介/集英社/となりのヤングジャンプ)
1・2巻同時発売。値段的に今回は新書サイズなのでジャンプコーナーでは展開しやすい。原作も話題になったものだし多少は売れると思うが、初速がメインになりじっくり売っていくタイプでは無さそう。

・(myt)『ワンパンマン』(1)(2)(ONE・村田雄介/集英社/となりのヤングジャンプ)
早くも在庫干上がり警報。神田は調整、ブックライナーの予約も満数は怪しいな。強烈な初速型で重版も2週間後には間違いなく決まる。でもこの配本が取次任せになるのがダメなとこなんだよなぁ。

・(myt)『黒子のバスケ TVアニメキャラクターブックアニバス vol.1』(藤巻忠俊/集英社)
刷りは薄めっぽい。

12月5日
・(凹田)『BEAR BEAR』(1)(池ジュン子/白泉社/LaLaDX)
版元も期待の1巻。最近は版元営業さんが頑張っていて、ペーパーや発売前のコミックスの試し読みなど、売りたい気持ちを上げてくれる。

・(りゅーと)『BEAR BEAR』(1)(池ジュン子/白泉社/LaLaDX)
黒と白のLaLa増刊掲載後の初の連載作が無事にコミックス化。読切ストックがかなりあるハズなので、1巻→短編集→2巻発売と2013年は池ジュン子イヤーになるのではと個人的に予想。「青LaLa」掲載の『椿坂トリコロール』は2012年屈指の名作。

・(myt)『BEAR BEAR』(1)(池ジュン子/白泉社/LaLaDX)
遅ればせながら「青LaLa」の『椿坂トリコロール』で才能に気づきました。てっきりそれが連載化するかと思いましたが既に連載があったのでここからちゃんと売ります。着ぐるみをメタファーに心の距離感を描く一作。

12月6日
『キミが好きとかありえない』(1)(あおいみつ/講談社/なかよし)
今売りの号では巻頭カラーも飾り、編集部サイドでも推していくことがほぼ確定っぽい新人。デフォルメも上手く、今後の数字次第では本誌の付録イラストなども担いそう。早めに仕掛けて実績をつくりたい。
12月7日
・(チャリ)押見修造『惡の華』(7)(講談社/別冊少年マガジン)『ぼくは麻里のなか』(1)(双葉社/漫画アクション)『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(太田出版/ぽこぽこ)
まさに押見修造祭り!雑誌・主人公のタイプそろぞれ違ってはいるが、悩み悶える思春期ならでは行き詰った感情を、グサグサと切り取る押見節は一貫している。

・(凹田)押見修造『惡の華』(7)(講談社/別冊少年マガジン)『ぼくは麻里のなか』(1)(双葉社/漫画アクション)『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(太田出版/ぽこぽこ)
『志乃ちゃん』が書籍扱いなので、押見修造作品がほぼ3冊同時発売。『惡の華』は新章突入。どんな装丁でくるのか期待。こじらせた精神性は最早名人芸。

・(チャリ)『誰がそれを』(田中相/講談社/同人再録)
田中相の短編集第二作。同人誌からも収録されるようで、田中相の世界をより知ることができる一冊になると思う。短編の上手い作家なので、九井涼子の短編集とかと一緒に売りたい。

・(myt)『誰がそれを』(田中相/講談社/同人再録)
「BE-LOVE」に掲載された、社会人と女子高生が付き合う話が収録されることに期待します。

・(りゅーと)『スライムさんと勇者研究部』(1)(我孫子祐/講談社/別冊少年マガジン)
『モンスター娘のいる日常』(1)(オカヤド/徳間書店/COMICリュウ)ほどのエロティックさはないものの流行の人外系女子コメディ。常時発現型ではなく変態するタイプです。エロ要素が少ないので中高生にも安心して販売できます。

・(りゅーと)『神さまの言うとおり』(5)(藤村緋二・金城宗幸/講談社/別冊少年マガジン)
「別マガ」での連載は終了したが、マガジン本誌への移籍が決定したことで、年末年始にかけて新規顧客の流入が予想される。同様に移籍した『我妻さんは俺のヨメ』(西木田景志)も好調に動いているが、作品のカラーからこちらの方がリアクションは良さそう。

・(りゅーと)『ベイビー・ワールドエンド』(1)(堀内厚徳/講談社/別冊少年マガジン)
連載開始当初から「別マガ」ではかなり期待されているであろう作品。1号あたりに何ページ載ってんの?ってくらいにはページが割かれているので、作品カラーは異なるが「別マガ」におけるポスト『進撃の巨人』になるのでは。

・(myt)『ベイビー・ワールドエンド』(1)(堀内厚徳/講談社/別冊少年マガジン)
新連載から3ヶ月あまりで単行本化。早い!意外と集住・都市化しているサバイバル路線だったのが期待とは違いましたが……。

・(myt)フラワーコミックスマスターピーシーズシリーズ
なんか最後までオフィシャルサイト(http://pr.shogakukan.co.jp/fcm/)がピンと来ないというか読者への前パブ不足というか……。自店の年齢層とはかなり合っていると思うので棚で頑張ります。吉田秋生は『海街diary』シリーズの新刊も予定されていますしね!

12月8日
・(チャリ)『王者の遊戯』(1)(緒里たばさ/新潮社/@バンチ)
最近2000年代に少年サンデーで連載したものの打ち切りで消えていった作家たちが各漫画誌で連載を始めた。それぞれある程度数字を取れている姿を見ると自分の子供が頑張っているようで、サンデー読者としては嬉しくなる。「@バンチ」本誌を買う女性は少ないが単行本になると女性がターゲットに含まれる作品が多いので、『王者の遊戯』も女性層にアピールを忘れずに。

・(りゅーと)『王者の遊戯』(1)(緒里たばさ/新潮社/@バンチ)
読み方はいおりたばさです。「週刊少年サンデー」での連載終了後、露出のなかった作家のカムバック。『ウロボロス』(神崎裕也)しかり、『GANGSTA』(コースケ)しかり「@バンチ」がヒットを飛ばすお得意のバディもの。画力はかなり向上しており、キャラクターの雰囲気からは、前作と違い女性向けになるのでは。

・(myt)『王者の遊戯』(1)(緒里たばさ/新潮社/@バンチ)
キャリアはしりませんがこれは売れそうです。しかし「@バンチ」の棚も男女入り交じる感じになってきて難しいですね。そろそろ女性向けは女性向け、男性向けは男性向けで常備を分ける策もありそうですね。

・(凹田)『王者の遊戯』(1)(緒里たばさ/新潮社/@バンチ)
『長歌行』(夏達/集英社/ウルトラジャンプ)と併売したい。熱さもあるので『キングダム』(原泰久/集英社/ヤングジャンプ)との併売もあり。

・(myt)マンガナイトトークイベント 2012年度マンガドラフト会議~書店員バトル~
出演します。よろしくお願いします!

今週の思うところ
11月26日
・(凹田)『僕らの三つ巴戦争』(SHOOWA/大都社)
最早、貫禄さえ感じる実売。BLの場合は版元などあまり関係なく、著者買いがメイン。

・(凹田)『ラノベ王子☆聖也』(1)(さかもと麻乃/田沢孔治/メディアファクトリー/ジーン)
配本無し。機会損失。

11月27日
・(チャリ)『カゲロウデイズ』(1)(佐藤まひろ・自然の敵P/メディアファクトリー/ジーン)
入荷の少なさに驚愕した。文庫の部数からもっと刷ると思ったのだが・・・。

・(りゅーと)『カゲロウデイズ』(1)(佐藤まひろ・自然の敵P/メディアファクトリー/ジーン)
入荷が少ないとお嘆きのみなさま、電話しましょう。手持ちは多めにとの噂がございますことよ。

・(myt)『平成生まれ』(2)(ハトポポコ/芳文社/きららCarat)
4コマ+ギャグものということで2巻でドロップ率が高い要素が多かったのですが、きちんと実績が続いてよかった。

11月28日
・・・
11月29日
・(りゅーと)『君の中の少年思考』(1)(金子歩/白泉社/ヤングアニマル)
今のところ、女子客多し、ジェッツコミックスの棚でないほうが動くのか?話題性は抜群だが、本誌では現在連載再開待ちなので、再開後の動きに期待か。コミックスの次巻以降の煽りはなかなかインパクトのあるものだったので、口コミに期待。
11月30日
・(りゅーと)『アイドルマスター シンデレラガールズ コミックアンソロジー cool』(一迅社)
初速が異常なレベル。正直、モバマスとやらを見くびっておりました。『ぷちます』(明音/アスキーメディアワークス/電撃マ王)のアニメも地上波ではないものの冬に控えているので、しばらくは在庫を持っておきたい。

・(凹田)『コレクターズ』(1)(西UKO/白泉社/楽園)
配本無し。発狂。

12月1日
・(チャリ)『いなり、こんこん、恋いろは』(5)(よしだもろへ/角川書店/ヤングエース)
アニメ化企画進行中。恋いろはの角川コミックらしくなさを、アニメの方でもうまく表現してほしい。

・(凹田)『138゜E』(アンソロジー/ワニマガジン)
林田球の新作&DVD付き。デザイン書ばりに装丁やレイアウトなどもこだわっていて、見ているだけで楽しい。その代わり値段は少々お高め。

その他
・(りゅーと)12月は電撃系コミックスの発売日が早いので、入荷は抑え目。メディア化系作品がやはり強い。
■2012年11月23日~11月29日のレポート(myt調べ)
タイトル出版社指数値
リアル  12集英社3.41
姉の結婚   4小学館3.00
新世紀エヴァンゲリオン  13角川書店2.85
ヴィンランド・サガ  12講談社2.54
WORKING!!  11スクウェア・エニックス2.14
妖狐×僕SS   8スクウェア・エニックス1.62
グラゼニ   8講談社1.57
式の前日小学館1.14
咲 Saki 阿知賀編 episod 4スクウェア・エニックス0.98
牙の旅商人   6スクウェア・エニックス0.93
キングダム  28集英社0.84
サーバント×サービス   2スクウェア・エニックス0.79
ああっ女神さまっ  45講談社0.78
テラフォーマーズ   3集英社0.77
月刊少女野崎くん   2スクウェア・エニックス0.72
ADAMAS   8講談社0.69
喰う寝るふたり 住むふたり   1徳間書店0.64
ONE PIECE  68集英社0.61
涼宮ハルヒちゃんの憂鬱   7角川書店0.58
鬼灯の冷徹   7講談社0.58
長門有希ちゃんの消失   5角川書店0.57
ましろのおと   7講談社0.49
FAIRY TAIL  35講談社0.49
暗殺教室   1集英社0.49
LIAR GAME  15集英社0.48
君と僕。  12スクウェア・エニックス0.47
あなたのことはそれほど   1祥伝社0.43
新世紀エヴァンゲリオン碇シンジ育成 14角川書店0.43
日々蝶々   2集英社0.41
BLACK BIRD  17小学館0.41
Pandora Hearts  19スクウェア・エニックス0.39
カレチ   4講談社0.37
ハチミツにはつこい   1小学館0.37
黄昏乙女×アムネジア   8スクウェア・エニックス0.36
34歳無職さん   2メディアファクトリー0.35
神の雫  35講談社0.35
マギ   8小学館0.34
LOVE SO LIFE  11白泉社0.34
シティライツ   3講談社0.33
西炯子エッセイ集 一生中2じゃダメかしら小学館0.33
歌うたいの黒うさぎ   2集英社0.32
嘘喰い  27集英社0.31
お嫁さんは神様です。   1マッグガーデン0.30
テラフォーマーズ   2集英社0.30
ホリミヤ   2スクウェア・エニックス0.29
カゲロウデイズ   1メディアファクトリー0.29
マギ  15小学館0.29
マギ  10小学館0.28
坂道のアポロン BONUS TRACK小学館0.28
変身のニュース講談社0.28

「週刊コミタン! 2012/12/02号」への1件のフィードバック

  1. (りゅーと)『アイドルマスター シンデレラガールズ コミックアンソロジー cool』(一迅社)
    確かにウチも初日蒸発だった!急いで追加だ!

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