カテゴリー: だいたい日刊!コミタン(旧)
だいたい日刊コミタン! 2013/03/09号
・1巻の初速は良くなかったが、女性コミック売り場の平台に移した後にゆっくりとだがコツコツと売れている。メディアでも取り上げられ注目度はあがっているので、発売時には再アピールをしたい。
・「フィールヤング」前かめしマンガかの棚で女性層に向けて一度は仕掛けてみるべきタイトル。併売はフックに使うなら『きのう何食べた?』、『喰う寝るふたり住むふたり』。他には『Hatch』(村上かつら)も売りたい。
『ザッドランナー』(4)(カサハラテツロー/新潮社/@バンチ)
・連載終了が惜しまれる。次の作品にも期待。個人的には学園要素を排除してメカニックの部分を強調した作品が読んでみたい。
『カーマトリック』(中西達郎/マッグガーデン/ブレイドオンライン)
・面白い作品なんだがオールカラーA5版型1260円というのが難点。数を売るというよりは面白さをしっかり伝えて確実に売っていくイメージ。
『お気の毒ですが、冒険の書は魔王のモノになりました。』(1)(サイトウミチ・KAKERU/日本文芸社/コミックヘブン)
・KAKERU初の原作タイトル。同誌連載中の『天空の扉』と同様の客層が期待できる。『天空の扉』よりも間が上手いというか、シリアスなシーンにもついつい笑ってしまうようなシュールさが際立つダークファンタジー。
『カーマトリック』(中西達郎/マッグガーデン/ブレイドオンライン)
・奇才、中西達郎の最新作にして、5年ぶりの原作以外のタイトル。異形の侵略者に蹂躙されていく世界を舞台に始まるボーイミーツガール。A5判型フルカラーとマッグガーデンの中でもかなり異色の作品で、売り伸ばすというのは難しいだろう。いくつもの伏線が、収拾されることなく単巻で終わりそうというのが非常に残念だが、表紙もなかなか良さげなのでウチは仕掛ける。物凄くマニアックというか、ファンが限られた作者なので、仕掛けるならば新規層に売っていくことをまず考えるべき。正直、なかなか厳しいと思うがオレはなんとか売ってみせる。
だいたい日刊コミタン! 2013/03/08号
・オンラインゲームが原作のタイトルながらバトルあり、チームミッションあり、そこにはやっぱり裏切りあり、主人公に背負うものありと素晴らしく熱い少年マンガになってます(お色気が足りないか)。カプコンの名前が無いほうがかえって売りやすかったかも。コミカライズってだけで売れることもあれば敬遠されることもあるとは思う。原作の絵柄を見ると(http://cog.ixion-saga.jp/)全く共通点を見とれず、どの辺りが原作部分として寄与しているのか不明。絵柄も相まって「ライバル」創刊時のモンスターハンターのコミカライズが偲ばれる。真島ヒロの隣という位置に並べるのもそんなに悪くないような気がします。
『ハーベストマーチ』(1)(フクイタクミ/秋田書店/チャンピオン)
・『ケルベロス』のフクイタクミが帰ってきた!ジャンルとしてはダークファンタジーなのかな?人ではない力を手に入れた少年が姉のために戦うと。微エロに触手に人が死ぬわで、少年誌とは謳っていながらも独自色の濃いチャンピオンらしい作品。メイン層は男性の20代から上あたりか。学生には響かないというか、内容で敬遠されそうだが、『進撃の巨人』がアニメ化するしで最近の学生にはこの手の耐性がついているのかもしれない。
『とりかえ・ばや』(1)(さいとうちほ/小学館/flowers)
・時代もの少女マンガの伝統に「flowers」の”らしさ”を感じる本誌読者は多いと思う。レジで見ていて本誌を買う層は年齢層が高い(『風光る』『7SEEDS』率が高い)ところからなんとなく。それぞれの出自はさておき岩本ナオとか小玉ユキとか穂積の若さと、今作や『エンジェルトランペット』『準備中―。』などのベテランの新作に長期連載作品が並ぶバランスがいい。本誌読者が両方を楽しんでいてくれるといいな。谷和野はやく売りたい。
『アシさん』(1)(タアモ/小学館/flowers)
・マンガ家マンガではなく(それもさらに言えばアシスタントマンガだが)ギャグマンガのほうで。少女マンガ装丁がギャグマンガ棚に来るとすごい違和感が発生しそうでありがたい。ここで目が留まるはず。しかしタアモ先生も随分とこなれたな・・・という印象。
・どちらかというと男性読者に好まれそうな作品。「アオハル」などでも露出しているのでガチガチの少女マンガコーナーよりはユニセックスな売り場での展開が良さそう。並売推奨は金田一蓮十郎作品。
・タアモの小学館への帰還。『たいようのいえ』(講談社/デザート)がスマッシュヒットしたが、こちらはあまりそっちの客層を狙わないほうがいいかも。絵柄等で初速は出るかもしれないが、続刊となったときについてきてくれるのは男性のような気がする。マンガ家マンガでくくるよりは、日常コメディの派生種として捉えたい。具体的には、最近だと『くーねるまるた』(高尾じんぐ)とかね。
『空が灰色だから』(5)(阿部共実/秋田書店/週刊少年チャンピオン)
・突然の完結に驚いた
・新連載は「もっと!」かよ!『ちーちゃんはちょっと足りない』というタイトルがいかにも阿部共実っぽい感じなので期待ですね。という読者の期待が芸風を固定してしまう感があるが大丈夫なのだろうか・・・。このタイトルが属した「週刊少年チャンピオン」謎マンガ枠の後継はたばよう先生か。ちなみに先代は『被害妄想少女うれいの日常』(中村ゆきひろ)のイメージ。こっちは残念ながら未単行本化!
『月見月理解の探偵殺人』(1)(2)(白梅ナズナ・明月千里・mebae/講談社/月刊少年シリウス)
・ニコニコ静画などでも配信されている。一般層に訴求力ありそう。
だいたい日刊コミタン! 2013/03/07号
・原作者名難読(みうらついな)。骨太なファンタジー入りサスペンスで「good!アフタヌーン」本誌のなかでもオリジナル作品・雑誌のカラーとしてプッシュされていく感じがあるが果たして。